イスラエル、ガザでの次の行動決定へ週内に閣議 攻撃拡大も

イスラエルのネタニヤフ首相は、イスラム組織ハマスとの間接的な停戦協議の決裂を受け、パレスチナ自治区ガザでの次の行動を決定するため、週内に安全保障内閣を招集する予定だ。写真は国会討議に出席するネタニヤフ首相。7月23日、エルサレムで撮影(2025年 ロイター/Ronen Zvulun)
Maayan Lubell
[エルサレム 4日 ロイター] - イスラエルのネタニヤフ首相は、イスラム組織ハマスとの間接的な停戦協議の決裂を受け、パレスチナ自治区ガザでの次の行動を決定するため、週内に安全保障内閣を招集する予定だ。イスラエル政府高官によると、さらなる武力行使も選択肢の一つとなる可能性がある。
米政権のウィットコフ中東担当特使は2日、ガザでの戦争を事実上終結させる計画についてイスラエル政府と協力していると述べた。
しかし、イスラエル当局者はガザでの軍事攻撃拡大や、ガザの一部を併合する案も検討している。
ドーハでの停戦交渉は米国が支持する60日間の停戦案を協議したが合意に至らなかった。同案は60日間の停戦中にガザに援助物資を空輸し、イスラエルに収監されているパレスチナ人囚人と引き換えに、ハマスが拘束している人質の半分を解放する内容。
ネタニヤフ首相が先月31日にウィットコフ特使と会談した後、イスラエル政府高官は停戦から、「人質全員の解放、ハマスの武装解除、ガザ地区の非武装化」という包括的取引に移行する必要性について「米国とイスラエルの間で理解が深まりつつある」と述べた。これはイスラエルにとって戦争終結の主要な条件だ。
ハマスが合意に興味がないとの認識が広まりつつあり、そのため首相は軍事的敗北を迫りつつ人質解放を推進しているという。
イスラエルの「チャンネル12」は4日、首相府関係筋の話として、ネタニヤフ首相がガザへの攻撃を拡大し、ガザ地区全体を制圧する方向に傾いていると伝えた。