石油需要の伸びは堅調に推移 ピーク見えず=OPEC事務局長

石油輸出国機構(OPEC)のガイス事務局長は10日、世界の人口が増加する中、石油需要の伸びは今後20年半にわたり堅調に推移するとの見方を示した。2023年10月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[カルガリー(加アルバータ州) 10日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)のガイス事務局長は10日、世界の人口が増加する中、石油需要の伸びは今後20年半にわたり堅調に推移するとの見方を示した。
OPECは、現在から50年までに世界のエネルギー需要は24%増加し、石油需要は日量1億2000万バレルを超えると予想している。
ガイス氏はカナダのアルバータ州で開催された業界会合で、「近い将来に石油需要のピークは来ない」と指摘。需要の伸び予想を踏まえ、OPEC世界の石油・ガス投資が十分でないとの懸念を一貫して示してきたと主張し、十分な投資がなければエネルギー安全保障が損なわれ、生産国と消費国の双方が不安定な状況に陥る恐れがあると警告した。その上で、OPECは今後25年で17兆4000億ドル規模の投資が必要になるとの認識を示していると述べた。
ガイス氏は気候変動対策に否定的だが、同氏はOPECがこの取り組みに反発する最近の動きを歓迎していると説明。気候変動対策が、特定期限までに目標達成することに過度に焦点を当てていると批判し、各国が二酸化炭素(CO2)の排出を削減する必要はあるが、エネルギー源を選択することを意味するものではないと強調した。