サウジ第1四半期GDP、前年比3.4%増に上方改定 予想上回る

サウジアラビア統計局が9日発表した2025年第1・四半期(1─3月)国内総生産(GDP)改定値は前年同期比3.4%増となり、5月に発表された速報値の2.7%増から上方修正された。写真は、リヤド市の夜景。5月28日、サウジアラビアのリヤド市で撮影(2025年 ロイター/Hamad I Mohammed)
[リヤド 9日 ロイター] - サウジアラビア統計局が9日発表した2025年第1・四半期(1─3月)国内総生産(GDP)改定値は前年同期比3.4%増となり、5月に発表された速報値の2.7%増から上方修正された。
原油価格下落の影響が見通しより小さかったことから予想を上回った。サウジの増産によって緩和された可能性がある。
アブダビ商業銀行のチーフエコノミスト、モニカ・マリク氏は「上方修正は、石油部門の前年比縮小がより小幅だったことと、民間部門の伸びが拡大したことによる」と述べた。
石油部門のGDPは0.5%減少で、マイナス幅は速報値の1.4%を下回った。非石油部門は4.9%増と、速報値の4.2%増を上回った。
サウジは財政赤字の拡大に直面しており、国際通貨基金(IMF)は、財政均衡を図るには1バレル=90ドル以上の原油価格水準が必要との見解を示している。原油価格はここ数週間約60ドルとなっている。