親イスラエルデモ襲撃の容疑者、米連邦政府がヘイトクライムなどで訴追

6月2日、米西部コロラド州ボルダーで、イスラエル支持のデモ参加者を襲撃して8人を負傷させたモハメド・サブリ・ソリマン容疑者(45)について、連邦政府が憎悪犯罪(ヘイトクライム)の疑いなどで訴追手続きを行った。写真はボルダーの事件現場で1日撮影(2025年 ロイター/Kevin Mohatt)
[コロラド州ブールダー 2日 ロイター] - 米西部コロラド州ボルダーで、イスラエル支持のデモ参加者を襲撃して8人を負傷させたモハメド・サブリ・ソリマン容疑者(45)について、連邦政府が憎悪犯罪(ヘイトクライム)の疑いなどで訴追手続きを行った。司法省が2日、容疑者の宣誓供述書を公表した。
1日に起きたこの事件で容疑者は、パレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスが拘束しているイスラエルの人質解放を訴えるデモに参加していた人たちを、手製とみられる火炎放射器で襲った。州当局は既に殺人未遂などの罪で訴追した。
負傷者には、ナチス・ドイツのホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)から逃れてきた88歳の高齢者も含まれていたと伝えられている。
ボンディ司法長官は、最大限の法律を適用し、容疑者に「反ユダヤ主義のテロ攻撃」の責任を償わせると表明した。
ロイターが内容を確認した供述書には、容疑者が1年余り前から襲撃を計画し、ユーチューブで発火武器の製造方法を学んだと述べたと記されている。
また「全てのシオニストを殺したいと思い、あらゆるシオニストの死を願っていた」とも警察に明かしたという。
当局の書類に容疑者の国籍に関する言及はない。ただ米紙ニューヨーク・タイムズは、国土安全保障省の情報として、エジプト人だと伝えた。
移民・関税執行局(ICE)のライオンズ局長代行は、容疑者が観光ビザで入国後に許された滞在日数を超過し、労働許可の期限も切れていたと明かした。