米政権、2件目の関税関連判決巡り控訴裁に一時停止要請

トランプ米政権は2日、米控訴裁判所に対し、同政権が課した広範な関税措置が大統領の権限を逸脱するとする2件目の判断を一時停止するよう求めた。4月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ニューヨーク 2日 ロイター] - トランプ米政権は2日、米控訴裁判所に対し、同政権が課した広範な関税措置が大統領の権限を逸脱するとする2件目の判断を一時停止するよう求めた。同判決は、他国との貿易交渉を危うくするものだと主張した。
米国際貿易裁判所は先月28日、輸入品に全面的に課税することは大統領の権限を逸脱しているとして、トランプ大統領の一連の関税の大部分を差し止めた。これに続く翌日、ワシントンDC連邦裁判所のルドルフ・コントレラス判事は、同関税は国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく大統領権限を超えているとして2件目の判決を下した。
ただ、コントレラス判事による判決は、提訴した中小企業2社のみを関税徴収停止の対象としたため、直接的な影響を及ぼさなかった。貿易裁判所の判決ではトランプ大統領が発動した一連の関税の大部分が差し止められた。
国際貿易裁判所の関税差し止め判断を巡っては、米連邦巡回控訴裁判所(高裁)が先月29日に判断を一時停止し、トランプ政権にはすでに関税措置を復活させる判断が下されている。