北朝鮮、駆逐艦進水事故で本格調査を開始 損傷「深刻ではない」

北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は5月23日、東部・清津で21日に開かれた駆逐艦進水式で発生した事故について本格的な調査を開始したと伝えた。写真は進水前に港に停泊する北朝鮮の駆逐艦を撮影した衛星画像。18日撮影のMaxar Technologies提供写真(2025年 ロイター)
[ソウル 23日 ロイター] - 北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は23日、東部・清津で21日に開かれた駆逐艦進水式で発生した事故について本格的な調査を開始したと伝えた。
これまでの報道では進水の際にバランスを崩して艦底の一部が損傷したとされる。
KCNAによると、内部を検査したところ、艦底に穴は開いていなかったが、右舷の船体に損傷があり、海水が艦尾区画に流れ込んだ。
損傷の程度は「深刻なものではない」という。事故による死傷者への言及はなかった。
軍事アナリストらは、事故は大群衆の前で起きたとみられるとし、式典に出席していた金正恩朝鮮労働党総書記にとっては大きな屈辱になったと指摘する。
米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)はまた、事故が起きた駆逐艦の衛星画像を示した上で、清津の造船所は主に貨物船や漁船を生産しており、新型駆逐艦のような大型軍艦の進水には「間違いなく重要な専門技術が欠けている」との見方を示した。
KCNAによると、司法機関が事故の責任者を拘束する手続きを開始した。