サウジ、複数の原油価格シナリオに備え バッファー用意と経済相

サウジアラビアのファイサル・アリブラヒム経済相は20日、サウジは複数の原油価格シナリオに常に備えており、予算は優先順位によって決定されると語った。写真は2008年6月、リヤドで撮影(2025年 ロイター/Ali Jarekji)
Andrew Mills Federico Maccioni
[ドーハ 20日 ロイター] - サウジアラビアのファイサル・アリブラヒム経済相は20日、サウジは複数の原油価格シナリオに常に備えており、予算は優先順位によって決定されると語った。
ドーハで開催されたカタール経済フォーラムで「われわれは常に複数のシナリオに備え、バッファーを用意している」と説明。「われわれは長期的な財政計画と中期的な枠組みを持っており、実際にどのようなシナリオになるかに応じて調整することができる」と述べた。
国際通貨基金(IMF)やエコノミストは、サウジが財政収支を均衡させるには1バレル=90ドル以上の原油価格が必要と見積もっている。ベンチマークである北海ブレントの価格は今月、60ドル台半ばで取引されている。
サウジは「ビジョン2030」改革プログラムを予算外で賄っているが、政府は「石油依存」からの脱却を目指す同プログラムに関連する巨大なインフラプロジェクトに支出する必要がある。また、2030年には万博、34年にはサッカーのワールドカップが開催される。
世界最大の石油輸出国であるサウジは、昨年は新興市場で最大の債券発行国の一つであり、今年既に起債で144億ドルを調達している。