ロシア・ウクライナ、二国間協議に前向き姿勢 実現なら約3年ぶり

ロシアのプーチン大統領は21日、イースター(復活祭)に合わせて自身が宣言したウクライナとの一時停戦期間が終了した後、戦闘が再開されたと述べた。4月21日撮影(2025年 ロイター/Sputnik/Ramil Sitdikov/Pool via REUTERS)
[モスクワ/キーウ 21日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナとの二国間協議を提案した。ウクライナのゼレンスキー大統領も、民間施設への攻撃を停止するための協議に前向きな姿勢示した。
ゼレンスキー氏はプーチン氏の提案に直接は反応していないものの、夜間のビデオ演説で、ウクライナは民間人への攻撃を中止する停戦について「あらゆる形式の協議に応じる用意がある」と強調した。
ロシアとウクライナの直接協議は2022年2月のロシアによるウクライナ全面侵攻開始直後の数週間以降、行われていない。トランプ米大統領とルビオ国務長官は18日、ロシアとウクライナの和平合意が成立する明確な兆候が早期になければ、仲介から撤退する意向を表明。プーチン氏とゼレンスキー氏の双方に圧力がかかっていた。
プーチン氏はこの日、イースター(復活祭)に合わせて自身が宣言したウクライナとの一時停戦期間が終了した後もさらなる停戦に応じる用意を表明。ロシア国営テレビの記者、パベル・ザルビン氏に対し「われわれは停戦に対し、常に前向きな姿勢を持っている。そのために復活祭の停戦を提案した」とし、「われわれは常に、あらゆる和平構想に対し前向きな姿勢を持っていると語ってきた。ウクライナも同様に感じていると期待している」と述べた。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は記者団に対し「プーチン大統領が民間施設への攻撃停止について二国間を含めて協議する可能性があると述べた際、ウクライナとの交渉や協議を念頭に置いていた」と語った。
ゼレンスキー氏はこの日、民間施設への攻撃を終わらせる提案を堅持しているとし、実現に向けあらゆる形式の協議に応じる用意があると表明。「これに対するロシアの明確な回答を期待している」と述べている。
また、ウクライナ代表団は23日にロンドンで英国、フランス、米国の代表団と協議を行うと表明した。この協議は、先週パリで行われた会合のフォローアップとなる。
プーチン氏は19日、キリスト教の復活祭に合わせ一時的な停戦を宣言。モスクワ時間21日午前0時までの30時間、軍事行動を停止するよう自国軍に命じた。ただ両国は20日、双方が攻撃を続けていると相互に非難していた。