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北朝鮮、高度な核開発へ憲法改正 米の「挑発行為」抑止

北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は9月28日、最高人民会議(国会に相当)が核戦力に関する政策の法制化に向け、憲法改正案を採択したと報じた。同日、平壌でのKCNA提供写真(2023年 ロイター)
Soo-hyang Choi Hyonhee Shin
[ソウル 28日 ロイター] - 北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は28日、最高人民会議(国会に相当)が核戦力に関する政策の法制化に向け、憲法改正案を採択したと報じた。金正恩朝鮮労働党総書記は、米国の挑発行為を抑止するために核兵器製造を加速させると表明した。
KCNAによると、最高人民会議が26─27日に開かれ、北朝鮮の「生存権と戦争抑止力」を確保にするため「高度な核兵器を開発する」と規定する憲法改正案を全会一致で採択したという。
金氏は会議で演説し「核戦力構築政策は国家の基本法として恒久化された。誰も背くことは許されない」と述べた。
北朝鮮は昨年、核の先制使用に関する法令を採択している。
金氏は高官らに対し「米国や西側諸国の覇権戦略に対抗する国々との結束をさらに推進する」よう指示し、日米韓の連携は「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」だと非難した。
「これは実在する最悪の脅威で、脅し文句でも想像上の存在でもない」と述べた。
アナリストは憲法改正について、核兵器開発をさらに加速させるものだとし、金氏の今月のロシア訪問を踏まえるとロシアとの軍事協力が拡大される見通しだと指摘する。
韓国の北韓大学院大学校のヤン・ムジン教授は「北東アジア地域の新たな冷戦と朝鮮半島の軍事的緊張が激化するだろう」と語った。