ニュース速報

ワールド

中国、ウクライナ戦争への各国対応を注視=米国務長官

2023年03月23日(木)07時54分

ブリンケン米国務長官は22日、議員に対し、中国によるロシアへの政治的・物質的支援は米国の利益に反すると述べた。写真は3月22日、上院公聴会で証言するブリンケン国務長官(2023年 ロイター/Jonathan Ernst)

[ワシントン 22日 ロイター] - ブリンケン米国務長官は22日、ロシアによるウクライナ侵攻に米国のほか世界各国がどのように対応するか、中国は注視していると述べた。

ブリンケン長官は上院歳出委員会の小委員会で行われた公聴会で、ロシアによる隣国への攻撃を容認すれば「パンドラの箱」が開けられ、「紛争の世界」が現出すると警告。日本と韓国がウクライナを支援していることに言及し、「ウクライナの利害はウクライナにとどまらず、アジア地域にも大きな影響が及ぶ」と述べた。

ロシアによるウクライナ侵攻で中国の台湾に対する思考がどのような影響を受けるか注視されている。ブリンケン長官は「中国はこの戦争を極めて注意深く観察し、この侵略に世界がどのように対応するか教訓を得ようとしている」と語った。

その上で、中国によるロシアへの政治的・物質的支援は米国の利益に反すると指摘。ただ、中国がロシアに軍事支援を実施しているという証拠はまだ確認されていないとした。

「冷戦後の世界秩序は終り、次に起こり得ることを巡り激しい競争が繰り広げられている」と指摘した。

国務省と米国国際開発庁(USAID)は、ロシアと中国がもたらす脅威に対抗するためバイデン大統領が求める予算(前年比11%増)を必要としていると説明した。

中国の習近平国家主席は今週、ロシアを公式訪問し、プーチン大統領と会談。両首脳は互いに「親愛なる友人」と呼び合い、ウクライナ停戦に向けた中国の仲介案などについて協議した。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アラムコCEO、今年の石油需要は堅調持続 米中貿易

ビジネス

マネーストックM3、4月は前年比0.1%増 18年

ビジネス

見通しはすぐに覆る可能性、政策経路「いつでも変わり

ビジネス

米中関税引き下げでリスク低下とFRB高官、利下げ予
MAGAZINE
特集:2029年 火星の旅
特集:2029年 火星の旅
2025年5月20日号(5/13発売)

トランプが「2029年の火星に到着」を宣言。アメリカが「赤い惑星」に自給自足型の都市を築く日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    カヤック中の女性がワニに襲われ死亡...現場動画に映った「殺気」
  • 3
    ゴルフ場の近隣住民に「パーキンソン病」多発...原因は農薬と地下水か?【最新研究】
  • 4
    母「iPhone買ったの!」→娘が見た「違和感の正体」に…
  • 5
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 6
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 7
    「出直し」韓国大統領選で、与党の候補者選びが大分…
  • 8
    「がっかり」「私なら別れる」...マラソン大会で恋人…
  • 9
    あなたの下駄箱にも? 「高額転売」されている「一見…
  • 10
    ハーネスがお尻に...ジップラインで思い出を残そうと…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 7
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 8
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 9
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..…
  • 10
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 10
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中