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FRBに年内追加利下げ余地、景気と物価を慎重に見極めを=IMF専務理事

2025年10月09日(木)07時30分

 10月8日、 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事(写真)はインタビューで、米連邦準備理事会(FRB)は年内に追加利下げできる余地があるものの、景気と物価の兼ね合いを慎重に見極めながら政策対応しなければならないとの見方を示した。わしんとんで同日撮影(2025年 ロイター/Jonathan Ernst)

Andrea Shalal

[ワシントン 8日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は8日のインタビューで、米連邦準備理事会(FRB)は年内に追加利下げできる余地があるものの、景気と物価の兼ね合いを慎重に見極めながら政策対応しなければならないとの見方を示した。

ゲオルギエワ氏は、第2・四半期成長率が3.8%となった米経済は大方の予想を上回る堅調さで、消費需要もなお底堅いと指摘した上で「全体の構図は全く明確ではない。ディスインフレの流れが停滞しつつあるが、景気もやや軟化するかもしれないという今の環境を踏まえると、FRBが適切に行動することがとても大事になる」と述べた。

また米経済についてゲオルギエワ氏は、足元のデータを注視し続けていると説明。サービス価格上昇に関税コストの転嫁拡大が加わると、物価見通しへの懸念がいささか高まるだろうと分析した。

ゲオルギエワ氏は、現在の米国の実効関税率が10%を下回っているとはいえ、関税率がなお変動し続けている以上先行きは不透明で、一部企業の利益率は消費者への全面的なコスト転嫁を避けるだけの余裕が薄れてきたと警戒感を示した。

注視が必要なセクターとしては低価格の消費財を挙げ、値上げされても買い手の行動が変わらないかどうかを見守り続けていく必要があると表明した。

ロイター
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