ミランFRB理事の反対票、注目集めるもFOMC結果に影響せず

トランプ米大統領がFRBに気心の知れた側近を送り込み、ニュースとして注目を集めたいと願ったのであれば、新たに理事に就任したスティーブン・ミラン氏(写真)が17日のFOMCで投じた反対票と、同氏が示したFRB内のコンセンサスを大きく下回る政策金利の見通しはまさにその期待に応えるものだった。ワシントンで4日撮影(2025年 ロイター/Elizabeth Frantz)
Ann Saphir
[17日 ロイター] - もしもトランプ米大統領が連邦準備理事会(FRB)に気心の知れた側近を送り込み、ニュースとして注目を集めたいと願ったのであれば、新たにFRB理事に就任したスティーブン・ミラン氏が17日の連邦公開市場委員会(FOMC)で投じた反対票と、同氏が示したFRB内のコンセンサスを大きく下回る政策金利の見通しはまさにその期待に応えるものだった。
もしその狙いが、トランプ氏が望むような大幅利下げを内部から働きかける人物を配置することだったとすれば、ミラン氏の孤立した反対票は、少なくとも現時点ではその策略が失敗したことの証拠となった。
ミラン氏は今回のFOMCの開始直前に就任宣誓を済ませ、2日間にわたる政策金利決定会合に参加した。
そしてミラン氏は0.25%の利下げに反対票を投じて0.5%の利下げを主張。他の投票権を持つ11人は0.25%の利下げを支持した。このうち2人はトランプ氏が指名し7月の前回FOMCで金利据え置きに反対票を投じた理事だった。
ミラン氏の反対票は0.25%の利下げ決定自体と同様に予想通りで、政策決定に関する主要メディアの報道やウォール街の投資家向けに掘り下げた分析報告で大きく取り上げられた。
しかし、ミラン氏がより大幅な利下げを主張しても誰にも受け入れられなかった。ミラン氏は年末までに、ほかの政策当局者よりもはるかに大幅な、1.25%の追加利下げが妥当だとする金利見通しを提示した。
パウエル議長はFOMC終了後の記者会見で「今日は50ベーシスポイント(bp)の利下げについて幅広い支持がなかった」と語った。インフレ高進と労働市場の軟化という二つのリスクにうまく対応する難しさを考慮すれば、政策金利の適切な進路を巡る見解の相違は「理解できるし自然なことだ」と述べた。しかし「われわれはFOMCで強い結束で政策を決定した」と語った。
多くのアナリストはトランプ氏が任命したウォラー理事とボウマン理事の2人もミラン氏と歩調を合わせて反対票を投じると予想していた。2人は7月のFOMCで政策金利の据え置き決定に反対した。しかし2人とも多数派に同調し、新入りのミラン氏を事実上孤立させた。
TDセキュリティーズのアナリストは、ミラン氏の「2025年の金利見通し2.875%」について「トランプ氏が政策金利を急速に中立水準に戻そうとしている立場を反映している」と述べた。ただし「ボウマン氏とウォラー氏がミラン氏の大幅利下げに同調しなかったのは、FRBの独立性を支持する姿勢を示していると考える」と述べた。
FRBの自主規則により、ミラン氏が公に発言できるのは19日からだ。それまでは金融市場や一般家庭がFRBの政策決定とパウエル氏の説明を消化する時間が確保される。そうして初めて、ミラン氏がFOMCで実際に示した経済的な論拠が注目されるだろう。
ミラン氏は上院の承認公聴会で関税がインフレを押し上げている証拠は全くないとし、移民の取締りが住宅需要を減らすためインフレ抑制に役立つと述べた。
しかし、政策当局者が提出した最新の経済予測では、インフレ見通しは今年、来年、その翌年もミラン氏の参加前と比べ、低下するとの見方は示されなかった。
一方、今年末の適切な政策金利を他の当局者よりも0.75%低い水準としたミラン氏の金利見通しはエコノミストや市場関係者の間で大きな話題となり、ちょっとした皮肉も浴びた。
アネックス・ウェルス・マネジメントの主任エコノミスト、ブライアン・ジェイコブセン氏は「ミラン氏の金利見通しは目立ちすぎており、実際の金利見通しというよりもシグナルと受け止められるだろう」と述べた。
ナットアライアンス・セキュリティーズの副会長アンディ・ブレナー氏はメールで「ミラン氏は25年末に2.9%という金利見通しを示したが、意味をなさない」と皮肉を述べた。
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