米保険仲介業ブラウン・アンド・ブラウン、同業を98億ドルで買収

6月10日、米保険仲介業のブラウン・アンド・ブラウンは、米同業のアクセッション・リスク・マネジメントを総額98億3000万ドルの現金と株式で買収すると発表した。写真は、ブラウン・アンド・ブラウンのロゴと人物のイメージ。2024年11月、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボ市で撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[10日 ロイター] - 米保険仲介業のブラウン・アンド・ブラウンは10日、米同業のアクセッション・リスク・マネジメントを総額98億3000万ドルの現金と株式で買収すると発表した。2025年第3・四半期の取引完了を見込む。
保険業界ではエーオンが約130億ドルでNFPを、マーシュ・アンド・マクレナンが約77億5000万ドルでマクグリフ・インシュアランス・サービスをそれぞれ買収。アーサー・J・ギャラガーによる約134億5000万ドルでのアシュアード・パートナーズの買収は年内に完了すると見込まれ、市場での存在感を高めたり、競争力を強化するための大規模買収が目立っている。
ブラウン・アンド・ブラウンは40億ドルの増資と、40億ドルの社債発行によって買収資金を調達する予定。買収によって損害保険と福利厚生保険の事業に厚みが増し、中間市場分野で足場を固める見通しだ。
米国とカナダで5000人を超える保険専門家を擁するアクセッションは24年の調整後売上高が17億ドルで、保険料収入は157億ドルだった。
米南部フロリダ州に基盤を置くブラウン・アンド・ブラウンは、2000年に約3億ドルだった売上高が24年には50億ドル近くまで膨らんだ。パウエル・ブラウン最高経営責任者(CEO)はアナリストに対し、今回の買収は中期的な目標として掲げている売上高80億ドル以上の達成に向けた「大きな」一歩になると訴えた。
ブラウン氏は、両社はどの分野でも「著しい」集中や重複はないと説明した。