ＦＲＢのドル流動性供給、今後も続くと確信 ＥＣＢが表明

　５月２１日、欧州中央銀行（ＥＣＢ）のデギンドス副総裁は、ＥＣＢの銀行監督部門が域内銀行のドルへのエクスポージャーを分析しているが、市場のストレス時に米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が引き続き流動性を供給することに疑いはないと述べた。キプロス・ニコシアで２０２３年１０月撮影（２０２５年　ロイター/Yiannis Kourtoglou）

[フランクフルト ２１日 ロイター] - 欧州中央銀行（ＥＣＢ）のデギンドス副総裁は２１日、ＥＣＢの銀行監督部門が域内銀行のドルへのエクスポージャーを分析しているが、市場のストレス時に米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が引き続き流動性を供給することに疑いはないと述べた。

米国ではトランプ大統領がＦＲＢを攻撃しており、ＦＲＢの独立性や市場のストレス時に外国銀行にドルを供給する長年の体制を巡る懸念が浮上している。

デギンドス氏はＥＣＢの監督部門がこうしたリスクを調査しているとしながらも、ＦＲＢがＥＣＢなど主要中銀と締結している通貨スワップ協定は双方にとってプラスであり、今後も続くと確信していると表明。

同氏はＥＣＢの金融安定報告を発表した記者会見で「ＦＲＢとの合意が、世界の金融の安定にとって重要な柱であり続けることに何ら疑いはない」とし「こうした合意、スワップラインは、大西洋両岸の金融安定にとって非常にプラスだった」と述べた。

ロイターの先週の報道によると、ＥＣＢの監督当局は、域内の一部銀行に対し、緊迫した状況におけるドル需要を検証するよう求めている。トランプ政権下でＦＲＢの資金援助に頼れなくなるシナリオを想定しているという。