世界債務、過去最大の324兆ドル 年初来のドル安影響

国際金融協会(IIF)が6日発表した「グローバル債務モニター」によると、2025年3月末時点の世界の債務残高は324兆ドル余りに膨らみ、過去最高を更新した。写真は5月4日撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ニューヨーク 6日 ロイター] - 国際金融協会(IIF)が6日発表した「グローバル債務モニター」によると、2025年3月末時点の世界の債務残高は324兆ドル余りに膨らみ、過去最高を更新した。25年第1・四半期(1―3月)に外国為替市場でドルが下落したことから、非ドル建て債務がドル建て換算では膨らんで見えることが大きな要因。
同四半期の増加幅は約7兆5000億ドルに及んだ。IIFは22年末以降の四半期平均1兆7000億ドルの4倍以上と指摘した。
ドル下落は米国の主要貿易相手国の通貨に対して目立ったことから、中国とフランス、ドイツの債務が世界全体の残高増加に最も大きく影響した。一方で、カナダとアラブ首長国連邦(UAE)、トルコはドル換算の債務残高が減少した。
世界全体の国内総生産(GDP)に対する債務残高比率は緩やかに低下し続け、325%をわずかに上回る水準となった。
ただ、新興国では債務残高が過去最高の106兆ドル以上に膨らみ、対GDP比は245%と、過去最高を更新した。第1・四半期の債務の増加幅は3兆5000億ドル超。IIFによると、このうち中国だけで2兆ドル超を占めた。中国債務の対GDP比は93%で、年末までに100%に達する見通しだ。
中国を除く新興市場の債務もドル換算額で過去最高を記録した。ブラジルやインド、ポーランドの債務が最も大きく増えた。ただ、中国を除く新興国の債務対GDP比は180%を下回り、過去最高水準より約15%ポイント低かった。
今後に重要となるのが債券償還と借入金返済。25年末までに新興国では過去最高となる7兆ドル、先進国では19兆ドル近くに及ぶ。
トランプ米大統領が世界に貿易戦争を仕掛けており、市場でボラティリティーが高まっているものの、新興国全体で見ればドル安が緩衝材の役割を果たして悪影響を抑制している。
しかし、IIFはトランプ政権の政策の先行き不透明感が長期化する場合に言及し「特に米国との貿易関係が強い国では財政政策を一段と拡張的にする必要があるかもしれない」と指摘した。
さらにIIFは米国債について、巨大な債務残高水準に加え、「トランプ減税」の動きを背景に資金調達需要が膨らんでおり、米国債利回りに及ぼす影響に懸念を表明。「米国債の供給が急増すれば利回りに上昇圧力がかかり、政府の利払い費が大きく増えることになる。こうした見通しの場合、米インフレリスクも高まる」と予想した。
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