ニュース速報
ビジネス

カタールエナジー、LNG長期契約で日本企業と交渉

2025年05月02日(金)10時24分

カタール国営石油・ガス会社カタールエナジーが、同国のノース・フィールド拡張事業で生産する液化天然ガス(LNG)の長期供給契約を巡り、日本企業と交渉していることが分かった。写真は2021年10月、ドーハで撮影(2025年 Qatar News Agency/Handout via REUTERS)

Marwa Rashad Yuka Obayashi

[ロンドン/シンガポール 1日 ロイター] - カタール国営石油・ガス会社カタールエナジーが、同国のノース・フィールド拡張事業で生産する液化天然ガス(LNG)の長期供給契約を巡り、日本企業と交渉していることが分かった。5人の貿易・業界関係者がロイターに明らかにした。

関係者によると、契約はカタールが日本の輸入企業のコンソーシアム(企業連合)に、少なくとも年間300万トンを供給する内容。交渉しているのはJERAや三井物産などの日本企業という。

カタールは、米国などより柔軟な契約条件を提示している湾岸周辺諸国のアラブ首長国連邦(UAE)やオマーンとの競争に直面している。

ロイターは昨年10月、カタールが競争激化により日本や韓国の東アジアの購入業者とのLNG供給契約締結に苦戦していると報じていた。

カタールエナジーはロイターのコメント要請に応じていない。JERAは、LNG調達で複数供給国と協議していると説明。カタールは重要なLNG供給国と認識しているとたが、協議の詳細は明かさなかった。

JERA幹部は、調達先の半分以上はアジア・オセアニアが占めるており、安定調達を確保するには北米や中東などに選択肢を広げることが得策だと説明した。

調査会社クプラーのデータによると、カタールは昨年、米国とオーストラリアに次ぐ世界3位のLNG供給国となり、輸出量は7954万トンだった。

カタールは、ノース・フィールドからのLNG生産を現在の年間7700万トンから30年までに85%増の同1億4200万トンにする計画。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米雇用統計、4月予想上回る17.7万人増 失業率4

ワールド

ドイツ情報機関、極右政党AfDを「過激派」に指定

ビジネス

ユーロ圏CPI、4月はサービス上昇でコア加速 6月

ワールド

ガザ支援の民間船舶に無人機攻撃、NGOはイスラエル
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 2
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 5
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 6
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 7
    ウクライナ戦争は終わらない──ロシアを動かす「100年…
  • 8
    目を「飛ばす特技」でギネス世界記録に...ウルグアイ…
  • 9
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
  • 10
    悲しみは時間薬だし、幸せは自分次第だから切り替え…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来…
  • 8
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が…
  • 9
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 10
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 10
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中