ニュース速報

ビジネス

米新規失業保険申請、1000件減の19.1万件

2023年03月24日(金)01時49分

米労働省が23日に発表した3月18日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週から1000件減少し19万1000件となった。2021年9月撮影(2023年 ロイター/Andrew Kelly)

[ワシントン 23日 ロイター] - 米労働省が23日に発表した3月18日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週から1000件減少し19万1000件となった。ロイターがまとめた市場予想は19万7000件だった。

米銀2行の破綻に伴う金融市場の混乱の影響はまだ見られない。

FWDBONDSのチーフエコノミスト、クリストファー・ラプキー氏は「銀行パニックが始まって1週間が経過したが、労働市場は非常に安定しており、全国的に新たな解雇は見られていない。銀行がより慎重になるにつれて信用状況は厳しくなると考えられるが、それが実質的な経済活動の減速につながるまでには数週間から数カ月かかるだろう」と述べた。

調整前の申請件数は4659件減の21万3425件。インディアナ州、マサチューセッツ州で増加したが、カリフォルニア州、イリノイ州、ニューヨーク州の減少が相殺した。

エコノミストは、中堅銀行シリコンバレー銀行(SVB)などの経営破綻を受け、労働市場の緩和が進むと予想している。

今回のデータは、3月の米雇用統計の非農業部門雇用者数を把握するため政府が事業所を調査した週と重なっている。申請件数は2月の調査期間と比べてほぼ変わっておらず、3月の雇用者数の伸びが堅調になる可能性がある。

3月11日までの1週間の継続受給件数は前週比1万4000件増の169万4000件だった。継続受給件数は依然として非常に低水準にあり、解雇された労働者の一定数が容易に新しい仕事を見つけられることを示している。

オックスフォード・エコノミクスのリード米国エコノミスト、ナンシー・バンデン・ホーテン氏は「労働市場の逼迫は米連邦準備理事会(FRB)が5月および6月の会合で0.25%ポイントの利上げを決定するとわれわれが予想する重要な要因だ」と指摘。「しかし、最近の銀行システムにおけるストレスと、それが経済に与える影響の不透明さを考えると、FRBはより慎重な姿勢で臨むだろう」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

11月ショッピングセンター売上高は前年比6.2%増

ビジネス

中国の海外ブランド携帯電話出荷台数、11月は128

ワールド

日経平均は小反発、クリスマスで薄商い 売買代金は今

ワールド

タイ11月輸出、予想下回る前年比7.1%増 対米輸
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 2
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足度100%の作品も、アジア作品が大躍進
  • 3
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...どこでも魚を養殖できる岡山理科大学の好適環境水
  • 4
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 5
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 8
    ゴキブリが大量発生、カニやロブスターが減少...観測…
  • 9
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 10
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 10
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 8
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中