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ECB追加利下げ想定せず、ドラギ総裁はハト派姿勢維持

2017年06月09日(金)01時44分

 6月8日、欧州中央銀行(ECB)は理事会で、主要政策金利と政策スタンスを予想通り据え置いた。フランクフルトのECB本部で4月撮影(2017年 ロイター/Kai Pfaffenbach)

[タリン/フランクフルト 8日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は8日の理事会で、ユーロ圏景気が回復の勢いを増す中、追加利下げは想定していないとの立場を示す一方、インフレ率は依然抑制されているとして、大規模な刺激策を維持すると表明した。

ECBは予想通り、資産買い入れやマイナス金利などの金融緩和策を維持。リファイナンス金利は0.00%に、限界貸出金利は0.25%に、中銀預金金利はマイナス0.40%にそれぞれ据え置いた。

「理事会はECB金利が長期間、かつ資産買い入れの期間後も当面は現在の水準に据え置かれると想定している」とし、低金利維持の表現で従来の「より低い水準に」の文言を削除した。

ユーロ圏経済は世界的な金融危機以降のおよそ10年で最も堅調に推移しているが、インフレに明確な上向きの兆候が見られないため、ECBは一段と慎重な姿勢を示すと予想されていた。

ドラギ総裁は理事会後の会見で、追加利下げの文言を削除した理由について、超低インフレのリスクが後退したためとし、「こうしたリスクが再び台頭すれば、もちろん金利を引き下げる用意がある」と述べた。

総裁はまた、ユーロ圏の成長見通しに対するリスクは「おおむね均衡している」とし、従来の「リスクは下向き」の文言から変更した。

一方で、総裁は、理事会で将来のテーパリング(資産買い入れの段階的縮小)に関する議論はなかったと明らかにした。

同時に公表されたスタッフ予想で、ECBは原油相場の下落を反映し、向こう3年のインフレ率予想を下方修正し、異例の資産買い入れを通じた「著しい」規模の刺激策がなお必要と指摘した。

ユーロは対ドルで約0.4%下落し、1週間ぶりの安値となる1.11995ドルをつけた。

2017年のインフレ率見通しは1.5%、18年は1.3%、19年は1.6%とし、3月時点の1.7%、1.6%、1.7%からそれぞれ引き下げた。依然として目標とする2%弱の水準を下回っている。

一方で、向こう3年の成長率予想はいずれもやや上方修正。今年の成長率見通しは1.9%と、従来の1.8%から引き上げた。

ドラギ総裁は「インフレについては、原油価格および食品価格を除き、目立った動きは起きておらず、基調インフレは前年比で同程度にとどまっている」と述べる。

ガイダンスに変更を加えたものの、総裁はインフレの全般的な軌道は変わっておらず、追加利下げについてもあり得ないわけではないとし、ハト派的な見解を示した。

次の焦点は、ECBが資産買い入れの延長、もしくは段階的縮小をおそらく決定する9月の理事会だ。

パイオニア・インベストメンツの債券マネジャー、コシモ・マラシウロ氏は「テーパリングが市場の現在の想定より遅く、一段と時間を要するリスクが高まっている」と述べる。

*内容を追加して再送します。

ロイター
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