ニュース速報

ビジネス

ECBは平静維持すべき、財政政策の緩和必要に=ノボトニー氏

2015年10月19日(月)18時46分

 10月19日、オーストリア中央銀行のノボトニー総裁(写真)は、ユーロ圏は経済成長に向けておそらくは積極財政策などの追加策が必要との見解を示した。6月撮影(2015年 ロイター/Heinz-Peter Bader)

[ワルシャワ 19日 ロイター] - オーストリア中銀のノボトニー総裁は、欧州中央銀行(ECB)は平静さを維持し、インフレをコントロールしていることを示すべきだと述べる一方、成長押し上げのために各国政府は財政政策を緩和する必要があるかもしれないと語った。ポーランド紙とのインタビューで述べた。

ECBは22日にマルタで理事会を開催するが、市場では、インフレ押し上げに向けて積極的に行動すると強調するなどハト派的なメッセージが出されると予想している。ただし、現在の月額600億ユーロの国債買い入れプログラムへの調整を見込む向きはほとんどいない。

ノボトニー総裁は「長期的なトレンドを見極めるのは時期尚早。低インフレは、原油やコモディティー(商品)が安いことが原因であることを、考慮に入れる必要がある」と指摘。「われわれは平静さを維持し、状況をコントロールしていることを示すべきだと思う」と述べた。

総裁は国債買い入れ策の調整について「議論するのは早過ぎる。(現在の終了期限の)2016年9月まで1年近くある」としている。

総裁は、ユーロ圏は経済成長に向けておそらくは積極財政策などの追加策が必要と指摘し「これには構造改革や財政政策が該当する」と述べた。

ユーロ圏の財政政策は一段と拡張的になるべきとの考えかとの質問に対して、「長期にわたり緊縮的だった。現在は中立と言えるが、おそらく拡張的になる必要があるだろう」と語った。

*内容を更新します。

ロイター
Copyright (C) 2015 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル軍、ラファ住民に避難促す 地上攻撃準備か

ビジネス

ユーロ圏総合PMI、4月も50超え1年ぶり高水準 

ビジネス

独サービスPMI、4月53.2に上昇 受注好調で6

ワールド

ロシア、軍事演習で戦術核兵器の使用練習へ 西側の挑
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが...... 今も厳しい差別、雇用許可制20年目の韓国

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    翼が生えた「天使」のような形に、トゲだらけの体表...奇妙な姿の超希少カスザメを発見、100年ぶり研究再開

  • 4

    こ、この顔は...コートニー・カーダシアンの息子、元…

  • 5

    ウクライナがモスクワの空港で「放火」工作を実行す…

  • 6

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    単独取材:岸田首相、本誌に語ったGDP「4位転落」日…

  • 9

    マフィアに狙われたオランダ王女が「スペイン極秘留…

  • 10

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 3

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 4

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 5

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 6

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中