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中国の株価対策、市場経済の未発達さ露呈 安定に改革不可欠
7月16日、中国株式市場の急落は、政府によるなりふり構わぬ株価対策のおかげで、金融危機に発展することは免れたが、市場主導型経済への移行を加速する必要性を如実に示した。上海の証券会社で10日撮影(2015年 ロイター/ALY SONG)
[上海/香港 16日 ロイター] - 中国株式市場の急落は、政府によるなりふり構わぬ株価対策のおかげで、金融危機に発展することは免れた。しかし今回の混乱は、金融改革をさらに進め、市場主導型経済への移行を加速する必要性を如実に示した。
政策当局者と規制当局はこれから、株価急落の打撃を受けた国内個人投資家を市場に呼び戻すとともに、政府の市場介入を懸念する外国人投資家をなだめるという、難事業に取り組まなければならない。
投資家は、市場の健全化には、新規株式公開(IPO)や株式売却の抑制といった短期的な措置ではなく、改革が必要だと口をそろえる。
プリンシパル・グローバル・インベスターズのビナイ・チャンゴシア最高投資責任者(CIO)は「構造的にプラスになるより長期的な措置、例えば、QFII(適格外国機関投資家)制度の開放や、年金基金の株式投資解禁、信用取引ルールの簡素化などが必要」と述べた。
中国の規制当局や省庁、地方政府は今回、市場支援策を積極的にとったが、自由放任主義を標ぼうする外国人投資家には受けが悪い。
マンダリン・キャピタル・リミテッドのニティン・ディアルダスCIOは「今年の安値水準よりまだ80%高いにもかかわらず、介入するというのは、正当化できないばかりか、恐怖心をあおった」と指摘。多数の企業が売停を申請したことも、株価下落に拍車をかけたと述べた。
上海総合株価指数<.SSEC>は、急落したとはいっても、依然として1年前の水準のおよそ倍であり、年初来からは20%も上昇している。
<中国経済は依然として政策主導>
中国政府の威信をかけた株価対策により、市場は落ち着きを取り戻したが、中国がなお政策主導型の経済であることを内外に印象づけた。
上海のある中国の証券会社の幹部は「政府が市場を意図通りに動かそうとすることは珍しくない」と話す。「2020年までに、市場が経済において主要な役割を果たすようにする、と政府は言っているが、市場に完全にまかせるのは時期尚早だと考えているようだ」と指摘した。
マンダリン・キャピタルのディアルダス氏も、今回の政府による株価押し上げの結果、「金融市場の開放が後退した」と述べた。
(Lu Jianxin記者、Umesh Desai記者 翻訳:吉川彩 編集:吉瀬邦彦)





