コラム

アジア初グーグルキャンパスがソウルに登場、スタートアップ支援で社会が変わった?

2015年11月02日(月)11時57分

グーグルキャンパスソウルの紹介動画/© Youtube


 キャンパスの中はどうなっているかというと、無料会員登録をすれば誰でも利用できるカフェ兼仕事場、起業して3年以内社員数8人以下のスタートアップ企業8社が入居しているオフィス、会議室、イベントスペース、シャワー室、授乳室などがあり合わせて2,000平米の規模である。オフィスは賃貸料が発生するが、江南地域では考えられないような破格な安さで入居できる。

 カフェの入り口には夢と情熱があふれるスタートアップの求人広告があり、それを眺めているだけで最近求められているIT技術やサービスは何があるのか、トレンドを把握できたりもする。

 会議室やカフェでは、グーグルのスペシャリストが起業したい人のために相談にのったり、他の国にあるグーグルキャンパスにいるスタートアップ企業や投資家と交流できるほか、育児のため会社を辞めた母親のために赤ちゃんと一緒に参加できる起業スクールを開いたり、毎週木曜の夜は起業に興味がある人向けのパーティーが行われるなど、毎日何かしらイベントが行われている。

 2015年10月27日からは成長と共生(Growth:Symbiosis)、多様性と共同(Diversity: Together)、スタートアップとグローバル(Startups:Global)をテーマに、スタートアップにとって必要な心構え、世界のスタートアップ動向、先輩スタートアップ企業の成功談などを聞く勉強会が行われた。講師はグーグル本社の社員やFacebook、Yahoo本社の社員たちで、大反響となった。

プロフィール

趙 章恩

韓国ソウル生まれ。韓国梨花女子大学卒業。東京大学大学院学際情報学修士、東京大学大学院学際情報学府博士課程。KDDI総研特別研究員。NPOアジアITビジネス研究会顧問。韓日政府機関の委託調査(デジタルコンテンツ動向・電子政府動向・IT政策動向)、韓国IT視察コーディネートを行っている「J&J NETWORK」の共同代表。IT情報専門家として、数々の講演やセミナー、フォーラムに講師として参加。日刊紙や雑誌の寄稿も多く、「日経ビジネス」「日経パソコン(日経BP)」「日経デジタルヘルス」「週刊エコノミスト」「リセマム」「日本デジタルコンテンツ白書」等に連載中。韓国・アジアのIT事情を、日本と比較しながら分かりやすく提供している。

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