最新記事

エンタメ

下品すれすれのセクシャルなジョークで勝負...「女性がコメディアンできる時代で良かった!」

Anyone Can Do Stand-Up Now

2024年06月05日(水)14時30分
H・アラン・スコット(ライター、コメディアン)
ニッキー・グレイザー

女性がスタンダップをできる時代に生まれてラッキーだった COURTESY OF NIKKI GLASER

<ストレートで耳に痛い真実を笑いに変える、スタンダップコメディアンのニッキー・グレイザーは実は「スウィフティー」>

人を怒らせる笑いは決してやりたくない、とスタンダップコメディアンのニッキー・グレイザーは言う。「不快なセリフや卑猥な言葉は絶対言いたくない。それだと意図的にお客を怒らせる一部のコメディアンと同じだから」

代わりにケーブルテレビ局HBOのコメディー特番『サムデイ・ユール・ダイ』では、「真っすぐで本気でおかしくて、正確でキツいジョーク」を全編にわたりぶつけた。

笑いのネタは、独特のグレイザー流で語られるおなじみのテーマ。セックス、女性であること、そして「本当の自分でいたいけれど、他人の求めに合わせて自分を型にはめる」ことへの葛藤──。

彼女は、子供や家庭など多くの女性が期待されるものは望まない。「子供を欲しがるのは自己愛の表れだと思う。それはそれでOKだけど」

ケーブルテレビ局CWのリアリティー番組『Fボーイアイランド』の人気司会者でもあるグレイザーは、コメディーに使うネタを追求できるのは幸運のおかげだと自覚している。

「本当にラッキーだった。10年遅く生まれていたら、きっとYouTubeやTikTok(ティックトック)では成功できなかった。私はそんなに頭がよくないと思う」。本誌H・アラン・スコットが話を聞いた。

◇ ◇ ◇


──今回の特番について。

私のユーモアセンスが完璧に表現できた。ストレートで耳に痛い真実がたくさんある。この特番は40歳を目前にして、それを理解しようとしている私そのもの。高校時代の憧れだった女の子に、どうしてまだなれないのかとか。

──あなたのポッドキャストは、スタンダップコメディーの延長のようで楽しい。

あれが素の自分に一番近い。笑わせようとしてないし、演技もなし。YouTubeにアップされた映像が信じられないくらい、腫れぼったい顔でノーメークで、誰か分からない。あのポッドキャストが本当の私。特番はそれにジョークを足しただけだと思う。

──下品ではない性的なユーモアを表現できたと思う?

誰でも、女性でもスタンダップができる時代に生まれてラッキーだった。これまでのコメディーとは違うやり方で、セクシャルなネタを披露できたと感じてる。ほとんどの人が自由に話すことができないセックスについて、自由に話せる私は運がいい。

──昨年はテイラー・スウィフトのライブに通ったとか。

彼女は私の生活の一部。私のアイデンティティー。コメディアンや女性であることより、スウィフティー(スウィフトのファン)であることのほうが私には重要かも。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

情報BOX:パウエル米FRB議長の会見要旨

ビジネス

FRB、5会合連続で金利据え置き 副議長ら2人が利

ワールド

銅に50%関税、トランプ氏が署名 8月1日発効

ワールド

トランプ氏、ブラジルに40%追加関税 合計50%に
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 3

    話題の脂肪燃焼トレーニング「HIIT(ヒット)」は、心…

  • 4

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 5

    なぜ女性の「ボディヘア」はいまだタブーなのか?...…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 3

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 4

    なぜ女性の「ボディヘア」はいまだタブーなのか?...…

  • 5

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 3

    加工した自撮り写真のように整形したい......インス…

  • 4

    「指を入れるのが好きじゃない」...フランス発ベスト…

  • 5

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:トランプ関税15%の衝撃

特集:トランプ関税15%の衝撃

2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か