最新記事
中東情勢

トランプ「地獄を見ることになる」――イラン抗議拡大、アメリカの「軍事介入」は火に油か?

On the Verge of State Collapse?

2026年1月21日(水)17時05分
トム・オコナー (本誌米国版外交担当副編集長)
首都テヘランのバザールで年末に行われた抗議活動の様子

首都テヘランのバザールで年末に始まった抗議行動はイラン全土に広がった(1月9日) ABACA/AFLO

<火種は生活だ。通貨下落と不満の噴出が、抗議を社会全体へ押し広げている。外からの介入は、事態を収めるどころか複雑化させかねない>

怒れる民衆がイラン各地で立ち上がり、2022年以来となる大規模な抗議活動が続いている。こうした事態を受けてドナルド・トランプ米大統領は、もし市民が殺されることがあれば米軍の介入もあり得ると、繰り返し警告している。

実際、トランプは新年早々に南米ベネズエラに奇襲をかけ、同国大統領のニコラス・マドゥロを拘束したばかりだ。

1月8日にはトーク番組『ヒュー・ヒューイット・ショー』に出演してイランについて、「そんなこと(市民の殺害)をしたら地獄を見ることになると厳しく伝えてある」と強い調子で語ってもいる。

言うまでもなく、イランでの大規模な街頭行動はこれが初めてではない。だが今のイラン指導部は経済停滞と中東における地政学的な劣勢で窮地に追い込まれており、仇敵アメリカはこれまでになく強気だ。

しかも今回の抗議行動には従来よりも多様な層が参加しているようだ。

「この抗議行動は今までとは違う。一部の人だけでなく、もっと社会全体に広がっている」。イラン国内の抵抗運動に詳しいカナダのトロント大学講師のマラル・カリミは本誌にそう語る。

まちづくり
川崎が「次世代都市モデルの世界的ベンチマーク」に──「世界に類を見ない」アリーナシティプロジェクトの魅力
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

PayPay、米IPO価格は仮条件下限付近に 中東

ワールド

米原油輸出、25年は3%減 4年ぶり前年割れ=EI

ビジネス

元建て資金調達に拡大余地、企業が増加見込む=スタン

ビジネス

英インフレ率、年末までに3%も エネ価格現状維持な
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開された皇太子夫妻の写真が話題に
  • 4
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 5
    「一日中見てられる...」元プロゴルファー女性の「目…
  • 6
    人間ダンサーを連れて「圧巻のパフォーマンス」...こ…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    ホルムズ海峡封鎖、石油危機より怖い「肥料ショック」
  • 9
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 10
    身長や外見も審査され、軍隊並みの訓練を受ける...中…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 4
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 6
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 7
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 8
    日本の保護者は自分と同じ「大卒」の教員に敬意を示…
  • 9
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だっ…
  • 10
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中