【トランプ和平案】プーチンに「免罪符」、ウクライナに「降伏」――それでも「和平」と呼べるのか?
Don’t Call This a “Peace Plan”
彼らの要求どおりにウクライナ軍の戦力を削減したら、将来的なロシア軍の侵攻を撃退できなくなる。
14年以来の戦争でもロシアが完全制圧できていない東部ドンバス地方の重要地域を含め、広大な領土の放棄も強いられる。そしてNATO加盟も永久に不可能になる。
ウクライナはこれまで、自国の安全が保証される限り、将来的に中立な立場を模索する意思を示してきた。だが今回の和平案は、安全の保証に向けた具体的かつ信頼できる道筋を何ら示していない。
また武力による領土変更は、ロシアやアメリカも署名している国連憲章などの国際協定に反し、ウクライナの憲法でも禁止されている。
この和平案には、ウクライナがロシアの影響を受け入れることを求める要求も含まれている。例えば第20項には「あらゆるナチスの思想と活動は禁止されなければならない」とある。
これはロシアが繰り返し主張してきた「ウクライナはナチス政権の支配下にある」という根拠なき主張に基づくものだ。





