ウクライナの領土をちまちま削り取るロシア「夏季攻勢」の底知れぬ怖さ
While World Watches Iran, Putin Makes Headway in Ukraine
「プーチンは、この遅々とした消耗戦を必要なだけ続けられると考えており、最終的には西側諸国の支援が崩れ、ウクライナが崩壊し、完全に打ち負かせると信じている。それが我々の見立てるプーチンの現在の戦略的計算だ」とケーガンは語った。
「その戦略的計算を支えているのは、2023年以降、ウクライナが大規模な反攻でプーチンから領土を奪還する能力を示していないという事実だ。だからたとえ小さな戦果であってもそれを積み上げ、奪えるものは何でも奪う。そうやって推し続ければ、いずれウクライナは崩壊すると考えている」と彼は付け加えた。
イラン・イスラエル紛争の帰趨は、ウクライナ戦争の行方にも大きな影響を与える可能性がある。すでにこれらの戦場には直接的なつながりも存在する。
ロシアとイランは長年の同盟国であり、今年1月にはイラン・ロシア包括的戦略パートナーシップ条約を締結した。イラン製のシャヘド型自爆ドローンは、ロシアのウクライナ攻撃に欠かせない存在となっている。
一方、アメリカ国防長官ピート・ヘグセスは、イラン・イスラエル間の緊張が激化する中、国防総省がウクライナ向けの対ドローン兵器を中東に振り向けたことを認めた。