最新記事
性暴力

女性医師の強姦殺人に怒りが収まらない...インドの根深い女性差別と法の不備への猛抗議

2024年9月2日(月)12時36分
マイケル・クーゲルマン(米ウッドロー・ウィルソン国際研究センター南アジア研究所長)
市民の抗議デモ

医師によるストや市民の抗議デモが続く(コルカタ) RUPAK DE CHOWDHURIーNURPHOTOーREUTERS

<性犯罪の厳罰化や警察の迅速な対応を求める運動はこれまでも繰り返されてきたが、状況は改善していない>

8月9日、インド・西ベンガル州コルカタの病院で女性研修医が強姦され殺害される事件が発生。これに対し、医師らによるストライキや市民の抗議デモが各地で2週間以上続いている。

インドでは性犯罪の厳罰化や警察の迅速な対応を求める運動が繰り返されてきたが、状況は改善していない。そんななかで起きた今回の事件は、医療現場における女性虐待の蔓延の表れだとして異例の怒りを巻き起こしている。

【関連動画】女性医師の強姦殺人に抗議する人々 を見る


性犯罪対策には超党派の協力が不可欠だが、西ベンガル州政は国政の与党・インド人民党(BJP)と対立する野党勢力が仕切っており、この事件が政治問題化している。

BJP支持者が州首相の辞任を要求し、一部のデモが両陣営の支持者による乱闘に発展。警察が催涙ガスや放水銃を使って鎮圧する事態となった。

最高裁は医師の安全確保に関する専門チームの設置を要請したが、法の不備や根深い女性蔑視など課題は山積だ。

Foreign Policy logo From Foreign Policy Magazine

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米ロ、軍高官対話4年ぶりに再開へ アブダビ三者協議

ワールド

中国が金など裏付けのデジタル資産を開発しても驚かな

ワールド

トランプ氏、薬品割引サイト「トランプRx」を5日発

ビジネス

英中銀総裁、3月利下げ確率予想「50対50は悪くな
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新世論調査が示すトランプ政権への評価とは
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近したイラン製ドローンを撃墜
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 6
    ユキヒョウと自撮りの女性、顔をかまれ激しく襲われ…
  • 7
    「反トランプの顔ぶれ」にMAGAが怒り心頭...グリーン…
  • 8
    関税を振り回すトランプのオウンゴール...インドとEU…
  • 9
    エプスタインが政権中枢の情報をプーチンに流してい…
  • 10
    習近平の軍幹部めった斬りがもたらすこと
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 3
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「副産物」で建設業界のあの問題を解決
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    日本はすでに世界有数の移民受け入れ国...実は開放的…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中