最新記事
中東

イスラエル軍がヨルダン川西岸で急襲作戦 イスラム教モスク内でユダヤの祈りを読む暴挙も

2023年12月15日(金)10時30分
ロイター
ヨルダン川西岸ジェニンで急襲作戦を行うイスラエル軍兵士たち

イスラエル軍は、ヨルダン川西岸ジェニンでパレスチナ武装勢力に対する急襲作戦を実施し、パレスチナ当局によると12人が死亡した(2023年 ロイター/Raneen Sawafta)

イスラエル軍は14日、ヨルダン川西岸ジェニンでパレスチナ武装勢力に対する急襲作戦を実施し、パレスチナ当局によると12人が死亡した。軍兵士らは同地区の病院で武器を持たない若者を殺害したとされており、モスク(イスラム教礼拝所)でユダヤ教の祈りの言葉を読み上げる映像も流出した。

イスラエル軍は同地区でパレスチナ武装勢力に対する軍事作戦を強化してきた。パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスが10月7日にイスラエルを襲撃した事件以降、イスラエル軍はヨルダン川西岸のパレスチナ人287人以上を殺害している。

イスラエル軍はジェニンの急襲作戦で10人以上の「テロリスト」を殺害したと確認した。

また、ソーシャルメディアで拡散された映像では、ジェニンのモスクでイスラエル軍兵士らがマイクを握り、ユダヤ教の祈りの言葉をイスラム教の祈りの呼びかけの調子で読み上げている。ロイターが映像を確認した。

イスラエル軍はこれについて、兵士らの作戦任務をすぐさま解いたと記者団に述べた。

国境なき医師団(MSF)によると、ジェニンの難民キャンプに隣接する病院で活動していたイスラエル軍兵士らは武器を持たない10代の若者を殺害。パレスチナ保健省は17歳の若者が胸部を撃たれたとしている。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

編集部よりお知らせ
ニューズウィーク日本版「SDGsアワード2025」
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

インドに25%関税、ロ製兵器購入にペナルティも 8

ビジネス

米四半期定例入札、8─10月発行額1250億ドル=

ワールド

ロシア、米制裁の効果疑問視 「一定の免疫できている

ビジネス

米GDP、第2四半期3%増とプラス回復 国内需要は
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税15%の衝撃
特集:トランプ関税15%の衝撃
2025年8月 5日号(7/29発売)

例外的に低い日本への税率は同盟国への配慮か、ディールの罠か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    枕元に響く「不気味な咀嚼音...」飛び起きた女性が目にした「驚きの光景」にSNSでは爆笑と共感の嵐
  • 3
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い」国はどこ?
  • 4
    M8.8の巨大地震、カムチャツカ沖で発生...1952年以来…
  • 5
    一帯に轟く爆発音...空を横切り、ロシア重要施設に突…
  • 6
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから…
  • 7
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 8
    「自衛しなさすぎ...」iPhone利用者は「詐欺に引っか…
  • 9
    街中に濁流がなだれ込む...30人以上の死者を出した中…
  • 10
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 1
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 2
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの習慣で脳が目覚める「セロ活」生活のすすめ
  • 3
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜つくられる
  • 4
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
  • 5
    航空機パイロットはなぜ乗員乗客を道連れに「無理心…
  • 6
    中国が強行する「人類史上最大」ダム建設...生態系や…
  • 7
    「様子がおかしい...」ホテルの窓から見える「不安す…
  • 8
    タイ・カンボジア国境で続く衝突、両国の「軍事力の…
  • 9
    中国企業が米水源地そばの土地を取得...飲料水と国家…
  • 10
    【クイズ】1位は韓国...世界で2番目に「出生率が低い…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅で簡単にできる3つのリハビリ法
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
  • 6
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは…
  • 7
    囚人はなぜ筋肉質なのか?...「シックスパック」は夜…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 10
    いきなり目の前にヒグマが現れたら、何をすべき? 経…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中