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サイバー空間では、台湾「有事」はすでに始まっていた...日本にも喫緊の課題、「OT」のリスクとは?

2023年7月12日(水)18時51分
山田敏弘(国際ジャーナリスト)

日本が抱えるリスクと、必要な対策は?

同社では、半導体から自動車製造、電力、医薬品、宇宙開発、食品、輸送、建築などまで、自動化していく製造・管理システムへのセキュリティをカバーしている。そして市民生活や国家に与える混乱を避けるべく制御システムの防御に尽力している。

日本でも経済安全保障が声高に叫ばれている。こうしたインフラや製造設備がサイバー攻撃被害に遭うことによる損失は計り知れない。台湾の半導体分野の例を出すまでもなく、国家の安全保障にも大きなリスクとなるのは間違いない。

日本でもこれからインダストリー5.0(第5次産業革命)に向かってデジタル化が発展していくことになる。IoTなどの利用が増え、製造業やインフラ施設などももっと高度に自動化し、システムも大規模かつ複雑になっていく。だがシステムが高度化して便利になればなるほど、セキュリティ対策も同様に高めていく必要がある。

それをOTのセキュリティとして守っていくことが、これからのサイバーセキュリティの重要な要素の一つになっていくのは間違いない。特に、地政学的にも緊張の高まっている先端技術を多く支える日本を含む東アジア地域では急務になっているといえよう。

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