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ウクライナ情勢

条約違反には躊躇しつつも、プーチンの挑発が止まらない

Putin’s Newest Provocation

2023年2月27日(月)12時57分
フレッド・カプラン(スレート誌コラムニスト)

軍拡阻止は共通の利害

核弾頭の数でもプーチンはリードできそうにない。全米科学者連盟(FAS)は詳細な分析の末、米ロ双方が新STARTの制限に反してミサイルや爆撃機に搭載可能な最大数を搭載すれば、アメリカは戦略核弾頭を現在の1670発から3570発に、ロシアは1674発から2629発に増やすことが可能と結論付けている。

だがプーチンは過去1年間に何度か意表を突く行動に出ている。もう一度そうした行動に出ないとは言い切れない。

以上の事態は必ず起きるとは限らない。米ロの反目は根強い。プーチンが権力の座にとどまり、ロシア軍がウクライナにとどまっている限り、それは変わりそうにない。

それでも両国には共通の利害があり、その1つは新たな軍拡競争を阻止することだ。プーチンは演説の中で「条約から脱退はしない」と強調し「新STARTの問題とウクライナの紛争など西側とわが国の敵対行為は全く無関係」だと主張した。

詭弁とはいえ(この紛争は完全にウクライナの問題であって、アメリカはロシアに敵対する行為を控えてきた)、プーチンがまだ条約違反は躊躇していることもうかがえる。

ジョー・バイデン米大統領の就任からわずか2週間後の2021年2月3日、バイデンとプーチンは失効寸前だった新STARTを5年間延長した。期限切れとなる26年2月まで、双方が疑心暗鬼に陥らないことを祈るばかりだ。

©2023 The Slate Group

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