最新記事

事件

ロシア人バレリーナ、死体で発見。ウクライナ侵攻後、3人目

Russian Ballet Dancer Found Dead in Hotel Room, Police Investigating

2022年6月30日(木)14時02分
イザベル・ファン・ブリューゲン

(イメージ画像) 101cats-iStock.

<コロンビアの首都ボゴタにあるホテルで、ロシア人のバレリーナが死亡しているのが発見された。3人目だ。ウクライナでも、バレエダンサーが亡くなっている>

民放最大手カラコル・テレビシオンの報道番組「ノティシアス・カラコル」はこのバレリーナについて、ボゴタのコルフェリアス地区にあるホテルで遺体で発見されたと報じた。地元警察によれば、現場には薬物と酒の瓶があった。このバレリーナはロシア人で、ほかの複数のロシア人ダンサーと共にコロンビアに滞在していたという。バレエ団の一員としての滞在だったのかどうかは、明らかになっていない。

Wラジオ・コロンビアによれば、死亡したバレリーナはアンゲリカ・グリビニーナ(39)。遺体で発見される数日前から、ボゴタのホテルに滞在していたということだ。

死亡したバレリーナの身元について、本誌は独自に確認ができておらず、在コロンビアのロシア大使館とコロンビア国家警察に詳細を問い合わせたものの、本記事の発行までに返答はなかった。

遺体は、ホテルや商業施設が多いことで知られ、起業家や観光客に人気のコルフェリアス地区にあるホテルで発見された。現地テレビ局「トータス・ノティシアス」の報道によれば、彼女が宿泊していた部屋で死亡しているのをホテルのスタッフが発見し、地元当局に通報したということだ。

あらゆる可能性が視野に

地元当局は現地のロシア大使館と連絡を取っており、死因については現在調査中だ。捜査のため、現場周辺は封鎖されている。死亡したのは「47歳の女性」だと報じている報道機関も複数ある。

現地メディアのレドマスによれば、発見された遺体は検察庁の専門捜査班が解剖にまわし、死因を調べている。また別のメディアは、このバレリーナが死亡した背景について、当局はあらゆる可能性を視野に捜査を進めていると報じた。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が2月下旬にウクライナへの本格侵攻を開始して以降、ロシア人バレエダンサーの死亡が相次いでいる。

バレエ団「クラシカル・バレエ・シアター(RCB)」の広報は、5月29日にバレリーナのアレシア・ラザレワ(20)が死亡したと発表した。

RBCは彼女の死を発表する声明の中で、「アレシアは高い評価を受けたバレリーナで、優れた技術を持ち、洗練された、力強いダンサーだった。まだ20歳と若く、元気いっぱいの美しい女性だった。家族や親族、友人やファンにとって、彼女の死は大きな喪失だ」とその死を悼んだ。

ラザレワは、浴室で転んで意識を失ったと報じられている。彼女が特定の健康問題を抱えていたとは知られていなかった。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、中国製半導体に関税導入へ 適用27年6月に先送

ワールド

リビア軍参謀総長、トルコの墜落事故で死亡

ビジネス

米国株式市場=続伸、S&Pが終値で最高値 グロース

ビジネス

再送-11月の米製造業生産は横ばい、自動車関連は減
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者・野村泰紀に聞いた「ファンダメンタルなもの」への情熱
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 5
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    「何度でも見ちゃう...」ビリー・アイリッシュ、自身…
  • 8
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 9
    なぜ人は「過去の失敗」ばかり覚えているのか?――老…
  • 10
    楽しい自撮り動画から一転...女性が「凶暴な大型動物…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中