最新記事

制裁

フィンランド国鉄、ロシア向け列車運行を停止へ EU=ロシア直通列車が消滅

2022年3月28日(月)09時06分
フィンランドの首都ヘルシンキとロシアのサンクトペテルブルクを結ぶ列車「アレグロ」

フィンランド国有鉄道事業会社VRは、首都ヘルシンキとロシアのサンクトペテルブルクを結ぶ列車「アレグロ」の運行を、28日から停止すると発表した。ヘルシンキで27日撮影(2022年 ロイター/Lehtikuva/Seppo Samuli)

フィンランド国有鉄道事業会社VRは25日、首都ヘルシンキとロシアのサンクトペテルブルクを結ぶ列車「アレグロ」の運行を、28日から停止すると発表した。これで欧州連合(EU)・ロシア間を直結する列車は事実上なくなる。

VRは、フィンランド政府から、対ロシア制裁を踏まえるとアレグロの運行はもはや適切でないと伝えられたと説明。旅客サービス責任者は「そのためわれわれは当面、運行を取りやめる」と述べた。

ロシア国有鉄道は、制裁を理由にしたフィンランド側の決定は承知しているとだけ記した声明を公表した。

フィンランドのトゥップライネン国営企業相はロイターに、これまでアレグロを運行してきた理由の1つは、ロシア国内のフィンランド人の帰国を可能にするためだったと語り、「今やアレグロにとって状況は変化し、運行継続は政府の立場から見て不適切になっているのは明らかだ」と強調した。

ロシアの首都モスクワからリトアニアを経由し、飛び領地のカリーニングラードに向かう鉄道はなお運行されているが、2月28日以降リトアニア国内でロシア人の乗降はできなくなった。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・ロシア戦車を破壊したウクライナ軍のトルコ製ドローンの映像が話題に
・「ロシア人よ、地獄へようこそ」ウクライナ市民のレジスタンスが始まった
・【まんがで分かる】プーチン最強伝説の嘘とホント
・【映像】ロシア軍戦車、民間人のクルマに砲撃 老夫婦が犠牲に


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

国連安保理が緊急会合へ、無人機の領空侵犯で ポーラ

ワールド

英駐米大使、エプスタイン氏との関係で解任

ワールド

ロシア、非難声明を一蹴「目新しいものではない」 ポ

ワールド

バルト3国、米議会に防衛支援継続を要請 ロシアとの
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題」』に書かれている実態
  • 3
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 4
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 5
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 6
    毎朝10回スクワットで恋も人生も変わる――和田秀樹流…
  • 7
    カップルに背後から突進...巨大動物「まさかの不意打…
  • 8
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 9
    謎のロシア短波ラジオが暗号放送、「終末装置」との…
  • 10
    村上春樹が40年かけて仕上げた最新作『街とその不確…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 4
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 5
    眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習…
  • 6
    「あのホラー映画が現実に...」カヤック中の男性に接…
  • 7
    【動画あり】9月初旬に複数の小惑星が地球に接近...…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 10
    「生きられない」と生後数日で手放された2本脚のダ…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中