最新記事

コンプライアンス

トランプ自宅から金正恩信書など公的記録15箱回収 大統領の保管義務に違反か

2022年2月9日(水)16時02分
トランプ前大統領

米国立公文書館(NARA)は、トランプ前大統領のフロリダ州の邸宅から在任中の公務に関する記録を計15箱回収したと確認した。写真は、2021年2月28日に米フロリダ州で講演するトランプ氏。(2022年 ロイター/Octavio Jones)

米国立公文書館(NARA)は、トランプ前大統領のフロリダ州の邸宅から在任中の公務に関する記録を計15箱回収したと確認した。退任時にNARAに移管すべきもので、トランプ氏の側近らは他にも在任中の記録が持ち出されてないか調査を継続しているという。

大統領の公務に関する記録はNARAに保管することが大統領記録法で定められており、トランプ氏は公文書を持ち出すことで同法を違反した疑いがある。

NARAの担当者は「大統領記録法は、政府が国民に説明責任を果たす義務がある米国の民主主義にとって非常に重要」と説明した。

米紙ワシントン・ポストは先に、フロリダ州の邸宅から公的な記録が回収されたことや、トランプ氏が日常的に公文書を破るなど、前政権による不適切な記録管理について報じた。

トランプ氏の代理人からコメントは得られていない。

元側近らは、ワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズに対し、NARAが回収した文書はトランプ氏の退任時に急いで箱に詰めたものだと明らかにした。

報道によると、1月に回収された文書には、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記からの親書やオバマ元大統領からの手紙が含まれていた。

議会下院は2021年1月6日のトランプ氏支持者らによる議会襲撃事件を調査しており、トランプ氏は連邦最高裁に、関連記録が議会に引き渡されるのを差し止めるよう請求。最高裁は先月、この請求を退けた。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

過激な言葉が政治的暴力を助長、米国民の3分の2が懸

ビジネス

ユーロ圏鉱工業生産、7月は前月比で増加に転じる

ワールド

中国、南シナ海でフィリピン船に放水砲

ビジネス

独ZEW景気期待指数、9月は予想外に上昇
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く締まった体幹は「横」で決まる【レッグレイズ編】
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 6
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 7
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 8
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 9
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 10
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中