最新記事

日米関係

日米、午後に2プラス2会合 バイデン政権、対中戦略を本格化 

2021年3月16日(火)09時22分

中国を「最大の地政学上の課題」と位置付けるバイデン米政権の外交が、ブリンケン国務長官(写真)とオースティン国防長官の訪日を皮切りに始まった。両氏は同日午後に日本側と安全保障協議委員会(2プラス2)を開き、同盟の結束を確認。中国の海洋進出などをけん制する見通しだ。1月撮影(2021年 ロイター/Carlos Barria)

中国を「最大の地政学上の課題」と位置付けるバイデン米政権の外交が、ブリンケン国務長官とオースティン国防長官の訪日を皮切りに始まった。両氏は16日午後に日本側と安全保障協議委員会(2プラス2)を開き、同盟の結束を確認。中国の海洋進出などをけん制する見通しだ。

ブリンケン、オースティン両閣僚とも、外遊に出るのはバイデン政権発足後初めて。オースティン国防長官は岸信夫防衛相と、ブリンケン国務省は茂木敏充外相と、16日午後にそれぞれ会談する。その後に4閣僚で2プラス2会合を開く。日米間の同会合は2019年4月以来、約2年ぶりとなる。

日本政府関係者によると、中国や北朝鮮といった地域情勢について意見交換したうえで、「自由で開かれたインド太平洋」構想の実現に向けた日米の協力、抑止力の強化などを確認する。

「これはまさに枠組み作りの外遊だ」と、米シンクタンク、外交問題評議会のスコット・スナイダー氏は解説する。「中国に対抗するための戦略、中国と競争するための連合作りに焦点を当てたものになる」と話す。

バイデン政権は1月の発足以降、中国に厳しく臨む姿勢を鮮明にしている。ブリンケン国務長官は3日の外交政策演説で、中国を「最大の地政学上の課題」と呼び、中国への対応を重視していく考えを打ち出した。12日にはバイデン大統領が主導し、日本・オーストラリア・インドとの4カ国首脳会談を初めて開いた。

日本側はブリンケン、オースティン両氏との間で、中国公船の活動が活発な尖閣諸島(中国名:釣魚島)を巡る懸念、とりわけ海警局の武器使用ルールを変えた「海警法」に対する懸念を共有したい考え。両氏は16日に菅義偉首相とも会談する予定だ。

両氏はその後に韓国を訪問し、2プラス2会合を開く。ブリンケン氏は米アラスカ州へ戻り、中国の外交政策を統括する楊潔チ共産党政治局員、王毅外相と会談する。オースティン氏はインドへ向かう。

(山口貴也、Humeyra Pamuk)

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・オーストラリアの島を買って住民の立ち入りを禁じた中国企業に怨嗟の声
・反日デモへつながった尖閣沖事件から10年 「特攻漁船」船長の意外すぎる末路



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ和平交渉が2日目に、ゼレンスキー氏と米特

ビジネス

中国万科、償還延期拒否で18日に再び債権者会合 猶

ワールド

タイ、2月8日に総選挙 選管が発表

ワールド

フィリピン、中国に抗議へ 南シナ海で漁師負傷
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 2
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジアの宝石」の終焉
  • 3
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 4
    極限の筋力をつくる2つの技術とは?...真の力は「前…
  • 5
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 6
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 7
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    大成功の東京デフリンピックが、日本人をこう変えた
  • 10
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 9
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中