トランプは今後さらに愛国主義を説き、リベラル派がアメリカについて「憎むべき嘘」をまき散らしていると非難するだろう。上院で最高裁判事の指名承認公聴会が開かれるなか、こうした攻撃はトランプにとって重要性を増すはずだ。リベラル派が唱える「新理論」の実際の内容を詳しく知ったら、アメリカの誠実な一般市民は引くことだろう。

この価値観をめぐる議論に押されてコロナ関連の議論は二の次になり、それが共和党には非常に有利に働く。実際は人種のことなど頭になくても、個人や集団を批判すれば「人種差別主義者」扱いされるのはショックだという高齢者は多い。彼らにしてみれば、前回大統領選でヒラリー・クリントンがトランプ支持者を「嘆かわしい集団」呼ばわりしたのに匹敵する扱いだ。

アメリカはどんな国になりたいのか。それが今回の大統領選のカギである。きっとトランプが勝つはずだ。

<本誌2020年10月13日号掲載>

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 進化する世界の鉄道
2026年10月20日号(10月14日発売)は「進化する世界の鉄道」特集。

鉄道黄金期を迎えたヨーロッパを旅する――コリン・ジョイス(ジャーナリスト)/豪快かつ特異なアメリカ大陸鉄道史/膨張する中国鉄路の野望/「夢の超特急」リニアの現実/韓国、アフリカ、インド……世界を駆ける鉄道新事情

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます