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米中対立

中国外務省、四川省成都市の米総領事館の閉鎖を命令 米へ対抗措置

2020年7月24日(金)23時45分

中国外務省は、24日午前に米国大使館に対し、四川省成都市にある総領事館を閉鎖するよう命じたと発表した。米政府は今週、テキサス州ヒューストンの中国総領事館の閉鎖を命じている。写真は2018年11月、米国防総省で撮影(2020年 ロイター/Yuri Gripas)

中国外務省は、24日午前に米国大使館に対し、四川省成都市にある総領事館の閉鎖を通知したと発表した。米政府が今週、テキサス州ヒューストンの中国総領事館の閉鎖を命じたことへの対抗措置となる。

中国はヒューストンの中国総領事館閉鎖に反発し対抗措置を取ると表明していた。

中国外務省は声明で「米国の措置は国際法や国際関係の基本的規範、ならびに中米領事協定への深刻な違反であり、中米関係に重大な損害をもたらした」と非難した。

その上で「中国外務省は、在中米国大使館に、成都市での総領事館設置及び業務の承認を撤回する決定を通知した」と表明、同総領事館のすべての業務と行事の停止に関する要求を行ったとした。

中国外務省の汪文斌報道官は24日の会見で、成都の米総領事館の職員らが身分不相応な行動をし、中国の内政問題に介入し、中国の安全保障を損ねたと述べた。ただ具体的な説明はなかった。

中国共産党系メディア、環球時報の胡錫進編集長は、中国が米国側に72時間以内の閉鎖を通知したとツイッターに投稿した。

胡氏によると、閉鎖は現地時間24日午前10時(日本時間午前11時)に通知されたという。ここから72時間以内とすれば、現地時間27日午前10時までの閉鎖を意味する。

中国の王毅国務委員兼外相は、今回の米中関係の緊張は全て米国が引き起こしたと批判しつつも、中国側はなお、米国と相互尊重に基づく協調を望んでいるとの認識を示した。

また、良心と独立の精神を持ついかなる国も、中国に対し米国を支持することはないと述べた。

米国務省と北京の米国大使館のコメントは現時点で得られていない。

成都の米総領事館のウェブサイトによると、同領事館は1985年に開設、中国人約150人を含む約200人が勤務している。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて米国人職員の多くが中国を出国しており、現在、何人が勤務しているかはわからない。

発表を受け、中国株式市場や人民元は下落。世界の株式市場にも波及している。

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