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韓国クラスター発生の梨泰院、BTSメンバーら芸能人も 感染者追跡の陰で性的マイノリティへの差別も

2020年5月20日(水)21時15分
ウォリックあずみ(映画配給コーディネイター)

セクシャルマイノリティに強制カミングアウト

さらに、この問題はセクシャルマイノリティへの嫌悪だけでなく、強制カミングアウトの恐れがあると懸念されている。

カミングアウトとは、自分がセクシャルマイノリティであることを、家族や周囲の人たちに公表することである。もちろん、必ずしもカミングアウトしなくてはならないわけではない。するもしないも本人の自由である。

極めて個人的であり重要な告白となるため、本来ならば自分の決めたタイミングで行うべきだが、これまで韓国が新型コロナの対応で成功してきたように、感染者の辿ったルートをGPSやカードの利用明細から割り出し徹底的に公表することによって、強制的にセクシャルマイノリティであることが公になってしまうという事態は避けなければならない。

これまで感染ルートを公にして成功してきた韓国だからこそ、今回の梨泰院のクラスター発生は感染者のプライバシー保護問題にぶち当たってしまった。

これまでと同様に感染者の足取り公開が徹底的に行われるだろうが、これ以上セクシャルマイノリティの人びとへの差別や偏見に繋がらないよう願わずにはいられない。


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