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感染爆発

モスクワで新型コロナウイルス抗体検査 公式確認の50倍の人びとに感染蔓延か

2020年4月27日(月)15時00分

ロシア政府が実施した新型コロナウイルスの抗体検査プロジェクトで、モスクワ地域住民の最大10人に1人が感染していた可能性があることが分かった。写真はロシアのモスクワで24日撮影(2020年 ロイター/Dmitry Madorsky)

ロシア政府が実施した新型コロナウイルスの抗体検査プロジェクトで24日、モスクワ地域住民の最大10人に1人が感染していた可能性があることが分かった。新型コロナが公式統計よりも広範囲に拡大していることが示唆された。

データは、イスラエル・ハダッサ医療クリニックのロシア支部、インターナショナル・メディカル・クラスターがロイターに公表した。

公式発表では、モスクワ地域で確認されている感染者数は4万4786人。同地域の人口2000万人超の0.2%が感染していることになる。

検査は、インフルエンザ類似の症状のない人に対して、4300ルーブル(57.70ドル)で実施。調査開始から2週間で約1000人を検査した。

クリニックは「先週は抗体があった人の割合が3%程度だったのに対し、今週は9─10%に上昇した。これは、緩やかな免疫形成が進んでいることを意味する」と指摘した。

ロシアでは今月、厳しいロックダウン(封鎖政策)にもかかわらず)、新型コロナ感染者数が急増し、24日には6万8000人を超えた。

[スコルコボ(ロシア) ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

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