カナダ当局、新型コロナウイルス死者最大2.2万人と予測 3月100万人の雇用喪失

カナダ保健当局は9日、同国の新型コロナウイルス感染症による死者が最終的に1万1000人─2万2000人に達する可能性があるとの見通しを示した。トロントで8日撮影（2019年　ロイター/CARLOS OSORIO）

カナダ保健当局は9日、同国の新型コロナウイルス感染症による死者が最終的に1万1000人─2万2000人に達する可能性があるとの見通しを示した。

感染者数は累計93万4000人─190万人に達すると予想した。

現時点での新型コロナ感染者数は2万1000人に迫り、死者は500人を超えた。

保健当局は4月16日までに500━700人が新型コロナで死亡すると予想している。

トルドー首相は、ワクチンが開発されるまでカナダが正常な状態に戻ることはないとの見解を示した。ワクチンの開発には最長で18カ月かかる可能性がある。

テレサ・タム公衆衛生局長は会見で、人々ができる限り自宅にとどまることが重要だと強調した。

また「今日発表された数字の一部は厳しいものに見えるかもしれないが、カナダのモデリングでは、依然としてカナダに感染を抑制するチャンスがあることが示されている」と述べた。

新型コロナ感染拡大防止に向けたロックダウン（都市封鎖）措置が実施される中、雇用への影響も顕著となっている。

カナダ統計局が同日発表した3月の雇用統計は、雇用者数が過去最悪の100万人減となり、失業率は7．8％に上昇した。

また、3月15日以降、国民の500万人超が連邦政府の緊急失業手当を申請しており、実際の失業率は25％に近いとみられている。

＊内容を追加しました。

［ロイター］

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