最新記事
感染症対策スペイン首相、外出制限を強化へ 新型コロナウイルス対策、必要不可欠な業種以外は出勤も停止
スペインのサンチェス首相は28日、テレビ演説を行い、外出規制を強化する措置を発表した。30日から4月9日まで適用する。写真は閑散とした駅のエスカレーター。(2020年 ロイター/Susana Vera)
スペインのサンチェス首相は28日夜にテレビ演説を行い、必要不可欠な業種を除き30日から4月9日まで出勤を控えるよう国民に指示、新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出制限を強化した。平日も人の移動がほぼ完全に停止する。
首相は、「この決定によって感染者の数を大幅に減らすことができる」と訴えた。労働者は通常の給与を受け取るが、事後的にその埋め合わせの勤務を行うよう求められると説明した。
政府の29日の発表によると、新型コロナウイルス感染症で新たに838人が死亡し、合計は6528人となった。欧州ではイタリアに次ぎ多い。感染者数の累計は7万8797人と、前日の7万2248人から増えた。
ディアス労働相は29日、平日の人の移動を日曜日の水準まで減らす必要があるとし、イースターの休暇を除けば、8営業日が制限対象になると語った。また、12月31日までに埋め合わせの勤務を行うよう求めると述べた。
保健省で緊急対策を取り仕切るフェルナンド・シモン氏は同日、集中治療室(ICU)が飽和状態に達しつつあると述べたが、新規感染者が過去数日にわたり減少し、感染者の増加ペースが安定しつつあると語った。
スペインでは3月14日以来、学校が休校となり、バー、レストラン、必要不可欠ではない商品を扱う小売店が営業停止となっている。
*内容を追加しました。
【関連記事】
・「アメリカの新型コロナウイルス死者、20万人に上る可能性も」国立感染症研究所所長
・イタリア、新型コロナウイルス死者1万人を突破 世界全体で3万人超え
・中国、感染しても無症状者は統計に反映せず 新型コロナウイルス感染爆発「第2波」の懸念
2020年4月7日号(3月31日発売)は「コロナ危機後の世界経済」特集。パンデミックで激変する世界経済/識者7人が予想するパンデミック後の世界/「医療崩壊」欧州の教訓など。新型コロナウイルス関連記事を多数掲載。