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ヨーロッパはイノベーション空白地帯

An Innovation Agenda for Europe

2019年9月28日(土)11時30分
マヌエル・ムニス(スペインIE大学教授)、マリエッチェ・スハーケ(元欧州議会議員)

第2の重要課題は、ヨーロッパ全域で単一のデジタル市場を築くことだ。アメリカと中国のテクノロジー企業が大きく成長できた大きな要因は、国内市場の大きさにあった。

その点、ヨーロッパのデジタル市場は、いまだに国ごとの無用な規制により分断されている。イノベーション能力に富んだ意欲的な企業がEU全域でビジネスを行おうとする場合、膨大な数の規制やルールへの対応に追われる。それがヨーロッパ企業の競争力を損なっている。

第3の重要課題は、デジタル経済における企業の不正行為を取り締まり、競争を確保することだ。デジタル経済では「勝者総取り」とでも呼ぶべき状況が生まれやすく、ひと握りの勝ち組企業が市場を支配し、競争が阻害されることがしばしばある。

EUは昨年、一般データ保護規則(GDPR)を制定して、個人データの保護を強化した。EU指導部は今後も引き続き、オンラインの世界でもリアルの世界と同様に法の支配を徹底し、公正な競争を確保すべきだ。

ヨーロッパには、テクノロジーとイノベーションで世界の先頭に立てるだけの人的資源やインフラがある。EUの新指導部が迅速に思い切った措置を講じれば、イノベーションの劣等生どころか、世界のお手本になれるかもしれない。

©Project Syndicate

<本誌2019年10月1日号掲載>

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