最新記事

日韓関係

韓国外相「日本の輸出規制、望ましくない」 米国務長官へ米企業に打撃の可能性伝える

2019年7月11日(木)10時45分

韓国の康京和外相〔写真)は、ポンペオ米国務長官に対し、日本の対韓輸出規制強化は日米韓3カ国の協力関係にとって「望ましくない」との見解を示した。写真はモスクワで6月に撮影(2019年 ロイター/MAXIM SHEMETOV)

韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相は、ポンペオ米国務長官に対し、日本の対韓輸出規制強化は日米韓3カ国の協力関係にとって「望ましくない」との見解を示した。韓国外務省が11日、明らかにした。

日本政府は今月1日、韓国向け半導体材料の輸出規制を強化すると発表。元徴用工訴訟に関する対抗措置ではないとする一方、同訴訟をめぐって日韓の信頼関係が崩れたことが背景にあると説明した。

規制強化は、米アップルなどにチップを供給しているサムスン電子やSKハイニックスといった半導体大手に影響を及ぼす見通しで、韓国は日韓双方の同盟国である米国に介入を求める外交手段に出ている。

外務省によると、康外相は10日夜のポンペオ長官との電話会談で、日本の輸出規制は韓国企業だけでなく、世界的なサプライチェーンに影響を及ぼし、米企業に打撃を与える可能性があると指摘。

「日韓および日米韓3カ国の友好的な関係にとって望ましくないとの懸念を表明した」という。

同省は日本が規制を解除して状況がこれ以上悪化しないことを期待するとしている。

同省によると、ポンペオ長官は「理解を示し」、同長官と康外相は協力を継続し、3カ国間のコミュニケーションを強化することで一致した。

韓国大統領府の金鉉宗(キム・ヒョンジョン)国家安全保障室第2次長は10日、ワシントンを電撃訪問。記者団に対し、ホワイトハウス当局者や議員らと会談すると明らかにした。日本の輸出規制についても協議するという。

米国務省は、東アジア・太平洋担当の国務次官補に就任したデービッド・スティルウェル氏が7月21日までアジアを歴訪し、日本や韓国を訪問すると発表した。インド太平洋地域に関する共通のビジョンに取り組むとしている。日韓の問題が協議されるかは明らかにしていない。

米シンクタンク外交問題評議会の日本研究シニアフェロー、シーラ・スミス氏は、スティルウェル氏が米国の介入余地を探るのは時期尚早との見方を示し、「じっくり耳を傾けることから始める可能性が高い」と述べた。

*内容を追加しました。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 「外国人問題」徹底研究
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年1月27号(1月20日発売)は「『外国人問題』徹底研究」特集。「外国人問題」は事実か錯覚か。移民/不動産/留学生/観光客/参政権/社会保障/治安――7つの争点を国際比較で大激論

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ベセント米財務長官、インドに対する追加関税撤廃の可

ワールド

米、嵐で16万戸超が停電・数千便が欠航 異常な低温

ワールド

市場の投機的、異常な動きには打つべき手を打っていく

ワールド

米ミネアポリスで連邦捜査官が市民射殺 移民取り締ま
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味を帯びる「超高齢化」による「中国社会崩壊」
  • 3
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投稿したアメリカを嘲笑する動画にネット爆笑
  • 4
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 5
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 6
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 7
    サーモンとマグロは要注意...輸入魚に潜む「永遠の化…
  • 8
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 9
    「楽園のようだった」移住生活が一転...購入価格より…
  • 10
    「これは違法レベル...」飛行機で「史上最悪のマナー…
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 3
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味を帯びる「超高齢化」による「中国社会崩壊」
  • 4
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 5
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 6
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 7
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 8
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 9
    韓国が「モンスター」ミサイルを実戦配備 北朝鮮の…
  • 10
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 4
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中