最新記事

米景気

ウォール街の景況感はトランプ下で最悪 来年は景気後退か

Recession Chances Reach High Point Under Trump

2018年12月19日(水)17時08分
ニコル・グッドカインド

株安で頭が痛いニューヨーク証券取引所のトレーダー Brendan McDermid- REUTERS

<FRBの金融政策決定を前に行われるウォール街の専門家に対する調査では、経済に対する悲観的な見方が圧倒的に増えた。原因は、トランプがもたらす不安定要素だ>

ニュース専門放送局CNBCの世論調査「FRBサーベイ」の最新版によると、ウォール街の投資家たちは、来年はトランプ政権始まって以来、景気後退の可能性が最も高い年になると考えているようだ。

トップエコノミストやファンドマネジャー、マーケットストラテジスト43名を対象としたこの調査で、景況感はドナルド・トランプが大統領に就任して以来最悪のレベルにとなったことがわかった。回答者は大統領の経済に対する手法に不安感を表明し、経済成長の予測を下方修正した。

前回の調査では景気後退が迫っていると予想した人は全体の19%だったが、今回は25%近くが来年の景気後退に備えていると答えた。12カ月以内に景気後退が起きると考えている人は14%に達した。

回答者の大半は、FRB(米連邦準備理事会)の利上げ、中国との貿易戦争によるトランプの関税引き上げ、一貫性のないトランプの経済運営がもたらす不確実性が組み合わさって、次の景気後退が引き起こされると考えていた。

調査対象者のトランプに対する支持率は概して一般国民より高かったが、経済政策に関しては、トランプを支持すると答えた人は52%で、前回の調査より14ポイント減少、不支持は約3分の1で前回よりも10ポイント増えた。

不確実な要素が多すぎる

「トランプとビーター・ナバロ国家通商会議代表による貿易戦争をあおる政策は、世界的な成長の方向性と規模に深刻な悪影響を与える」と、資産運用会社カンバーランド・アドバイザースの最高投資責任者デービッド・コトックはCNBCに語っている。

「これほど自分の予測に確信がもてなかったことはない。先が見えないのは、関税がどうなるかわからないし、関税と税制改革に対して設備投資がどういう反応を見せるかもわからないからだ」と、エコノミストのロバート・フライは言う。

この調査はいつもFRBによる金利政策決定の前に行われている。今回、FRBは12月18から19日にかけて追加利上げを議論、結果はまもなく発表される。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、ハセット氏を「とどめたい」 FRB議長

ワールド

EUがウクライナ早期加盟検討、当初の権限限定 ロ和

ワールド

最高裁、次回判決日は20日 トランプ関税訴訟など重

ビジネス

追加利下げの用意必要、労働市場悪化に備え=ボウマン
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 2
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手がベネズエラ投資に慎重な理由
  • 3
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑について野次られ「中指を立てる」!
  • 4
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試…
  • 5
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 6
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 7
    イランの大規模デモ弾圧を可能にした中国の監視技術─…
  • 8
    日中関係悪化は日本の経済、企業にどれほどの影響を…
  • 9
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 10
    122兆円の予算案の行方...なぜ高市首相は「積極財政…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 4
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 5
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 6
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 7
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試…
  • 8
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 9
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 10
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中