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プロレスの歴史から読み解くトランプとアメリカ

Body (Politic) Slam

2018年10月24日(水)15時00分
モ・モズチ

デジタル時代になって変わったのは、政治家やセレブからフェイスブック上の「友達」まで、他人が自分自身を入念に演出するのを平気で見ていられるようになったこと。「誰もが人生はパフォーマンスだと明らかに気付いている」とシッターソンは言う。WWEでも、自身がホストを務めたテレビ番組『アプレンティス』でも別の自分をつくり出して演じてきたトランプは、パフォーマンスアートの達人だ。

プロレス人気もうなぎ上り。WWEは19年10月から人気番組『スマックダウンライブ』をFOXテレビで放映する総額10億ドルの5年契約を結び、WWE以外の試合の動画配信サービスを提供する。来年4月にはWWE以外の団体として初めて、米ROHと新日本プロレスがニューヨークのマジソンスクエア・ガーデンで合同興行を行うが、8月に売り出されたチケットは即完売だった。

「これだけプロレスのファンがいるのだから、過去の話も知って現状を把握したい人は多いはず」とシッターソン。ただしホワイトハウスの「レスラー」については、モレノが言うように「ショーやエンターテインメントで効果的な演出が、ほかの分野でも有効とは限らない」。

<最新2018年10月23日号掲載>

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