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不祥事でも株価暴落でも......競合SNSのないフェイスブックはしぶとい

FB'S STEEP VALUE LOSS

2018年8月2日(木)16時00分
エイプリル・グレーザー

地位を脅かすSNSなし

ケンブリッジ・アナリティカのスキャンダルを受けて、フェイスブックはデータ利用のルールを修正せざるを得なかった。以前はフェイスブック用アプリの開発者にユーザーデータの収集を認めていたが、今はデータへのアクセスを禁じている。このデータには、ユーザーが付けた「いいね」や政治的志向、学歴など、センシティブな個人情報が含まれている。

フェイスブックは25日の決算報告で、ヨーロッパで1日のアクティブユーザー数が対前期比で2億8200万から2億7900万に減ったことを明らかにした。EUが5月、個人データ保護を大幅に強化する一般データ保護規則(GDPR)を施行したことの影響らしいが、グーグルの持ち株会社アルファベットも同じ規則への対応を余儀なくされたものの、株価の急落には見舞われていない。

時価総額の歴史的急落を経験したフェイスブックだが、総売上高は昨年同期比で42%増と堅調。ユーザー数も世界全体では11%増えている。18年の米中間選挙を16年の米大統領選よりましな形で乗り切れれば、復活の可能性は十分にある。近いうちにフェイスブックの地位を脅かす可能性があるSNSはまだ存在しないのだから。

本誌2018年8月7日号掲載

© 2018, Slate

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