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横浜周辺「水没リスク」がある鉄道は? ハザードマップに見る津波襲来ランキング

2018年7月20日(金)16時21分
内田 宗治(フリーライター)※東洋経済オンラインより転載

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このランキングを見るにあたり、心にとめてほしいことがある。これは前述の記事でも述べたことだが、重要なことなので再度確認しておきたい。

大津波を伴う巨大地震は数百年または千年以上の周期で起きるとされる。各都県で作成した津波ハザードマップは、歴史的に確認されている巨大地震のタイプと同様のものが起きた場合を想定して浸水高を算出している。

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横浜駅周辺の津波浸水高さと駅の位置関係(神奈川県津波ハザードマップを筆者加工)

大地震でも津波を伴うものとそうでないものとがある。1923(大正12)年の関東大震災では、横浜は広域大火災で甚大な被害を出したが、津波はやってこなかった。

ランキングの津波は発生確率は低いが、明日起きても不思議でないことは肝に銘じたい。また想定以上の高さや想定されていない場所へ津波が来る可能性もゼロではない。


<ランキング表補足>
神奈川県では2012(平成24)年3月に「津波浸水予測図」を発表した。同県ではさらに2015(平成27)年2月に「津波浸水想定図」を公表している。これは発生頻度が2000〜3000年以上とされる相模トラフ沿い最大クラスの地震など最新の科学的知見を加味したもので、平成24年の予測図より多くの場所でやや高い津波を想定している。ただし一般に流布している津波ハザードマップは平成24年版が多いことなどにより、ランキング表は平成24年のものを基に作成した。


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