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刑務所内から犯行指示のテロ指導者に死刑判決 報復テロの危機高まるインドネシア

2018年6月24日(日)20時30分
大塚智彦(PanAsiaNews)

法廷内でも覆面部隊がアマン被告を取り囲んで警備にあたった。 Darren Whiteside-REUTERS

インドネシアの首都ジャカルタの南ジャカルタ地裁は22日、5件の爆弾テロ事件などに関与した疑いで反テロ法違反に問われていたイスラム教テロ組織「ジャマ・アンシャルット・ダウラ(JAD)」の指導者、アマン・アブドゥルラフマン被告(46)=別の事件で服役中=に対し、検察側の求刑通り死刑判決を下した。

JADはインドネシア各地でテロを続発しており、同被告への死刑判決が出たことで報復テロの懸念が高まっており、治安当局は警戒警備をさらに強化する方針だ。

起訴状などによるとアマン被告は2016年1月14日、ジャカルタ中心部のサリナデパート前で爆弾と銃によるテロ襲撃でカナダ人を含む4人が巻き添えで死亡した事件で実行犯に指示を与えたのをはじめ、2017年5月24日のジャカルタ東部カンプンムラユのバス停での爆弾テロ(警察官3人死亡)、同年6月25日の北スマトラ州警察本部襲撃事件(警察官1人死亡)など計5件のテロ事件を背後で指示した容疑に問われていた。

事件発生当時アマン被告は、中部ジャワ・ヌサカンバン刑務所におり、アチェ州山間部での軍事訓練や外国人への発砲、国連児童基金(ユニセフ)事務所襲撃事件に関与した反テロ法違反容疑で禁固9年の実刑判決を受けて服役中だった。

だが、インドネシアの刑務所事情は日本などとは異なり、アマン被告は面会も自由で刑務所内から携帯電話を使って「テロ事件」を指示していたとされる。そして新たなテロ事件に黒幕として関与していた容疑が濃厚になり、服役中に再逮捕されて裁判が行われていた。

2018年5月8日、ジャカルタ南部デポックにある国家警察機動隊本部で発生したテロ容疑で拘置中の容疑者らによる「暴動」は、警察は「ささいな差し入れの食べ物に関する不満が原因」と報道陣には説明していたが、実は容疑者約150人がテロリストの間では人気のあったアマン被告への面会を求めて一斉に「蜂起」したものと言われている。

この暴動では警察官から奪った銃による銃撃戦や警察官を人質にとるなどして警察官6人が犠牲となった。

最近のインドネシアのイスラム教テロ組織のターゲットはかつての外資系ホテルなどのソフトターゲットや宗教施設中心から警察署、警察官、議会や政府施設など公共治安関係施設、個人を主に狙う過激なものへと次第に変容しつつある。

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