最新記事

ブレグジット

英EU離脱巡る国民投票に第三国の介入疑惑 離脱派団体の資金を調査

2017年10月24日(火)10時33分

10月23日、メイ英首相の報道官は、英国の民主主義は非常に強固で、これからもそうあり続けると指摘した。英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡る国民投票に海外からの介入があった可能性について、記者団からの質問に答えた。写真はロンドンで9月撮影(2017年 ロイター/Tolga Akmen)

メイ英首相の報道官は23日、英国の民主主義は非常に強固で、これからもそうあり続けると指摘した。英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡る国民投票に海外からの介入があった可能性について、記者団からの質問に答えた。

野党議員のベン・ブラッドショー氏は先週、国民投票に向けた活動資金の一部の出所が不明だと英オンライン誌「オープン・デモクラシー」が報じたことを受け、この報道について調査するよう政府に要請した。同氏は「海外、特にロシアによる西側の民主主義への介入を巡る懸念の広がりを踏まえ」、この問題を調査すべきだと議会で強調した。

メイ首相の報道官は記者会見で、首相がこの報道について懸念しているかと聞かれ「そうした懸念は認識していない」と答え、「われわれが常に述べている通り、英国の民主主義は世界で最も強固な制度の一つで、今後もそうあり続ける」と加えた。

オープン・デモクラシーは、離脱派団体「リーブEU」の創設者、アーロン・バンクス氏の資金について疑問を提起している。

バンクス氏は詳細には言及せず、この報道を否定した。

選挙委員会は4月、リーブEUの活動資金を調査していることを公表したが、調査の詳細は明らかにしなかった。

同委員会の広報担当者は、調査が継続中だとして完了するまで提供する情報はないとしている。

オープン・デモクラシーによると、英政府に閣外協力する北アイルランドの地域政党、民主統一党(DUP)に献金され、ブレグジットを巡る国民投票向けに使用された大規模な資金の出所も不明という。

[ロンドン 23日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米CPI、8月前月比+0.2% 前年比は+2.5%

ワールド

メキシコ司法改革を上院承認、判事公選制に 法の支配

ビジネス

「ザラ」のインディテックス、秋冬物の販売急増 株価

ワールド

ベトナム、上流のダム放流を懸念 中国外務省「氾濫防
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
2024年9月17日/2024年9月24日号(9/10発売)

ユダヤ人とは何なのか? なぜ世界に離散したのか? 優秀な人材を輩出した理由は? ユダヤを知れば世界が分かる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アメリカの住宅がどんどん小さくなる謎
  • 2
    クルスク州「重要な補給路」がHIMARSのターゲットに...ロシアの浮橋が「跡形もなく」破壊される瞬間
  • 3
    非喫煙者も「喫煙所が足りない」と思っていた──喫煙所不足が招く「マナー違反」
  • 4
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンシ…
  • 5
    運河に浮かぶのは「人間の手」? 通報を受けた警官…
  • 6
    強烈な炎を吐くウクライナ「新型ドローン兵器」、ロ…
  • 7
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 8
    川底から発見された「エイリアンの頭」の謎...ネット…
  • 9
    「生後45日までの子犬、宅配便で配送します」 韓国ペ…
  • 10
    米大統領選でトランプ・バンス陣営を襲う「ソファで…
  • 1
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレイグの新髪型が賛否両論...イメチェンの理由は?
  • 2
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン」がロシア陣地を襲う衝撃シーン
  • 3
    国立西洋美術館『モネ 睡蓮のとき』 鑑賞チケット5組10名様プレゼント
  • 4
    【現地観戦】「中国代表は警察に通報すべき」「10元…
  • 5
    「令和の米騒動」その真相...「不作のほうが売上高が…
  • 6
    エルサレムで発見された2700年前の「守護精霊印章」.…
  • 7
    「私ならその車を売る」「燃やすなら今」修理から戻…
  • 8
    強烈な炎を吐くウクライナ「新型ドローン兵器」、ロ…
  • 9
    メーガン妃の投資先が「貧困ポルノ」と批判される...…
  • 10
    世界最低レベルの出生率に悩む韓国...フィリピンから…
  • 1
    ウクライナの越境攻撃で大混乱か...クルスク州でロシア軍が誤って「味方に爆撃」した決定的瞬間
  • 2
    寿命が延びる「簡単な秘訣」を研究者が明かす【最新研究】
  • 3
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 4
    電子レンジは「バクテリアの温床」...どう掃除すれば…
  • 5
    ハッチから侵入...ウクライナのFPVドローンがロシア…
  • 6
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 7
    日本とは全然違う...フランスで「制服」導入も学生は…
  • 8
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 9
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 10
    ウクライナ軍のクルスク侵攻はロシアの罠か
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中