最新記事

医療

共和党、新たなオバマケア改廃案公表 早くも党内から反対者多数

2017年7月14日(金)08時43分

7月13日、米共和党のマコネル上院院内総務(写真中央)は、医療保険制度改革(オバマケア)改廃に向けた新たな法案を公表した。ワシントンの連邦議会議事堂で撮影(2017年 ロイター/Aaron P. Bernstein)

米共和党のマコネル上院院内総務は、医療保険制度改革(オバマケア)改廃に向けた新たな法案を公表した。保険会社に最低限の保証しか提供しない商品の販売を認め、富裕層向けの課税を維持するなど、党内反対派に譲歩する内容となった。

ただ、同党の上院議員2人がすでに修正案に反対を表明。法案が上院を通過するには50票が必要で、上院で52票を握る共和党内で造反者がこれ以上増えると可決は難しくなる。

当初案は穏健、保守派双方から批判を浴び、可決に必要な支持が集まらなかった。マコネル院内総務は党内の結束を促し、新たな法案を来週採決したい考え。

同氏は「米国民は苦痛をもたらすオバマケアよりも優れたケア(医療保険)を享受する資格がある。それを提供するのは来週になる」と述べた。

党内穏健派のスーザン・コリンズ議員と保守派のランド・ポール議員は、修正案を審議することにさえ反対すると表明。複数の上院議員はメディケイド(低所得者向け公的医療保険)縮小計画などをはじめとする改廃案の内容に懸念を示し、別の2人の上院議員は異なる代替案を提示した。

今回の案では、オバマケアの原資となっていた富裕層向けの2つの課税を維持した。年収20万ドル以上の個人、年収25万ドル以上の夫婦に対する3.8%の純投資所得税と、同水準の所得のあるメディケア(高齢者向け公的医療保険)受給者に対する0.9%の追加税だ。

同時に、オバマケアの規定に沿わない保証内容の薄い低コスト商品を保険会社が販売することを認める。これは保守派のテッド・クルーズ議員が提案したもので、保守派の抵抗勢力から支持を取り付ける目的がある。オバマケアは、妊婦・新生児向けケアやメンタルヘルスサービス、中毒治療、救急治療、入院、処方箋薬などを保険の適用対象と規定している。

だが、保険会社の業界団体はこれまで、保険対象を絞った「スキニープラン」について、保険料の高騰を招き、個人の保険市場を不安定化するなどとして否定的な見方を示している。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

経産省、ラピダスへの6315億円の追加支援決定 総

ワールド

宇宙船オリオン、4人乗せ地球に無事帰還 月の裏側を

ワールド

アングル:イラン戦争でインフレ再燃、トランプ政権に

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、中東停戦維持期待で安全資産
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国防軍は崩壊寸前」
  • 4
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 5
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 6
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 7
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 8
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 9
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 10
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 7
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 8
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 9
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 10
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中