最新記事

アメリカ政治

トランプ、大統領職を語る「もっと簡単だと思っていた」

2017年5月7日(日)13時54分

4月27日のロイターとのインタビューで、就任後の100日を振り返ったトランプ大統領が、ホワイトハウスの住人となる前の暮らしを懐かしむ一幕があった。写真はホワイトハウスで撮影(2017年 ロイター/Carlos Barria)

車の運転ができないのは寂しく、繭の中に閉じ込められたように感じることもある。そして、新しい仕事の大変さに驚いている──。

27日に行われたロイターとのインタビューで、就任後の100日を振り返ったトランプ大統領が、ホワイトハウスの住人となる前の暮らしを懐かしむ一幕があった。

「以前の生活を愛していた。色んなことが出来た」と、大統領はホワイトハウスの執務室で語った。「前と比べて、仕事の量が多くなった。(大統領の仕事は)もっと簡単だと思っていた」

ニューヨーク出身の裕福なビジネスマンだったトランプ氏は、昨年11月の大統領選でヒラリー・クリントン前国務長官に対し予想外の勝利を収め、1月20日に大統領に就任。初めて公職についた。

就任から5カ月、100日の節目を迎えるトランプ氏の頭には、まだ大統領選のことがあった。中国の習近平国家主席について話をしていた時、大統領はそれを中断し、2016年の選挙地図の最新の結果だと言って、記者に地図を手渡した。

「さあ、持って行って。(得票数の)最終的な数字の地図だ」と大統領は執務室の机の前から語りかけた。手渡された地図には、トランプ氏が勝利した選挙区が赤で記されていた。「なかなか良いだろう。もちろん赤が私たちだ」

ロイターの記者3人に一部ずつ地図が用意されていた。

トランプ大統領は、「以前の生活」でもプライバシーがないことに慣れていたものの、現在のプライバシーの欠如にはさらに驚いたと語った。24時間シークレット・サービスの警護がつき、常に行動をともにする制約があることにまだ慣れていないという。

「大量の警護がついて実質どこにも行けないので、まるで小さな繭のなかにいるようなものだ」と、大統領は言う。

大統領がホワイトハウスから外出する時、通常はリムジンかSUV(多目的スポーツ車)で移動する。トランプ大統領は、自分でハンドルを握れないのが寂しいという。

「運転は好きだ。もう運転できないんだ」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、EUにメタン排出法の適用除外を要求=政府文書

ビジネス

ウォン安と不動産価格上昇、過剰流動性だけが背景では

ビジネス

12月の豪消費者信頼感指数、悲観論が再び優勢 物価

ビジネス

ベトナムEVビンファスト、対インドネシア投資拡大へ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連疾患に挑む新アプローチ
  • 4
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    アダルトコンテンツ制作の疑い...英女性がインドネシ…
  • 8
    「なぜ便器に?」62歳の女性が真夜中のトイレで見つ…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    現役・東大院生! 中国出身の芸人「いぜん」は、なぜ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中