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トランプと習近平の「蜜月」 アジア各国は「米中G2」を疑心暗鬼

2017年5月3日(水)10時46分

独裁的な中国が民主的な台湾を勝手に扱うことを許さないとする、台湾の友人が米政界には多く存在しており、米国には、台湾に自衛に必要な武器を供給する法的義務もある。

中国は、トランプ大統領が再び方針転換する可能性への警戒を崩していない、と北京大学国際関係学院の王棟准教授は話す。

「楽観的になるべき理由はあるものの、われわれはまだ現実的な立場をとっている。台湾から南シナ海に至るまで、まだまだ懸案はある」

トランプ大統領が韓国との自由貿易協定(FTA)を批判し、中国が反対する米新型迎撃ミサイルTHAAD(サード)の設置費用10億ドルを韓国に要求する発言をしたことについて、中国側は喜ぶかもしれないが、幻想を抱くべきではない、と北京を拠点とする西側外交官はロイターに語った。

「(トランプ氏は)極めて予測不能だ。来週や来月に何を言い出すか誰も分からない」と、この外交官は話す。「彼の気分はころころ変わる」

(Ben Blanchard、Philip Wen記者 翻訳:山口香子 編集:下郡美紀)

[28日 ロイター]


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